笊籬採りの純大山田錦45。
それの22BYです。

以前に雄町の自家熟成をやった時にけっこう熟感が出ていたので、どのような味わいになっているかはかなり怖いです。
ただ風の森でこの年数の古酒はなかなか出会うことがないので、好奇心で買ってみました。


そういえば以前、酒屋さんに笊籬採りの奴の写真を見せてもらったことがあるんです。
企業秘密で、酒屋でもWEBにのっけたりするのはNGらしいんですけどね。
ス円筒形の細長い、格子状のものををタンクの中に沈め、その内側からチューブでお酒をくみ取るというものでした。
格子はけっこう目があらいんですが、いい感じにおりが付着するんだそうで。
あれは絞りの工程で酸素にも触れないし、タンクの中のもろみを、ダイレクトに飲めるという感じの技術でしたね。
ここの蔵の創意工夫は大したもんだと思います。



20170722_010724~0120170722_010754~01


色はとくに変わらずといった感じで、それほどついていません。
立ち香からもそれほど熟感は感じることができません。

おや、意外とイケますね。
当然ですがガス感は感じることができず。

含むとあのフレッシュな香りの残滓も感じられ、またまだフルーティともいえるような酸味も感じ取れます。
ややソープのような印象にも感じられますが、個人的には嫌いではないですね。
入りは比較的きれいですし、良い熟成してるなと思わせます。
甘みは繊細で可憐になっていて、清楚な花の蜜のようなものに感じられます。
そこに熟成による複雑性の後押し。
一方で熟成香のニュアンスはそれほど感じず、前半は素直においしいですね。

一方で後半はかなり好みがわかれるところ。
全半から、甘みが無いことはないがやや控えめだったんですが。
それが何か変化しているなと思わせる味わいです。
具体的に言うと、辛みというかアタックというか、ぐっと来る強めのキレ感が出ています。
また余韻のところでかなり強く、熟成感というか米のエキス感というか、ムレ香がでます。
このレベルの古酒で生ヒネというのもあれですが、そういった風に感じNGという方もいるでしょう。
個人的には強まったアミノ酸の味わいのように感じました。
より熟成が進んでいくことで、これが強いカラメル感へつながっていくのかなあなんて考えたり。
基本的にどれも冷やして飲んでいるのですが、古酒は常温のほうがいいのかなあなんても考えたり。

本来の味わいとは大きく異なるので、興味がない人が飲む必要は全くないですが。
古酒に興味がある人は、あれこれ考えながら飲めるお酒ではないかなと思います。
温度やタイミング、杯によってハマると普通においしいタイミングがあります。


風の森自体は僕は好きなので今後もやっていきたいですね。
少し以前と変わってきているところもありますが、きちんとハマるお酒はらしさ全開でかなり良いですからね。
また氷結絞りなど、新技術なんかにも注目していきたいところです。



飲んだことはないですが、最近やってる全く知らない銘柄の中では、かろうじて知っている銘柄。
おわら風の盆で有名な八尾のお酒。

なんでデスペラードなんでしょうね。
ラベルはクイーンだし、そこはイーグルスじゃないのか?
いやそのへん詳しくないからしらんけど。
まあラベルは今っぽい感じなので、古臭い酒質というのはないのではないかな。

面白いのは同じ米、磨きの純吟より、なぜか純米表記のこれのが高かったこと。
めずらしいですよね。
基本的に純吟と純米なら前者を買うタイプなのですが。
今回は値段を信じて純米で。




20170717_004128~0120170717_004142~01


んん?
なるほど、確かに純米ですね。
芳醇で味わいに厚みのあるタイプで、けっして薫り高いわけでもなくたしかに純米表記が似合います。
もうちょっとふんわりスムースなタイプを純吟表記にしてるんだなたぶん。

めちゃくちゃ香るわけではないですが、香りあります。
プラムとかダークチェリーとかそんなイメージで、重めの赤紫イメージな香り。
七田の愛山とかそんな銘柄が思い浮かびました。
セクシーな大人の女性。
まあ香り系の酵母だね。


味わいもそんな感じ?
甘すぎずに、酸味はある。
ほどよい甘酸っぱさに、いい意味での苦みや渋みがタンニンのようで。
モダンですがぐっと飲みごたえがあって個性的なタイプ。

あ、でもミルキーというか、ヤクルトみたいな甘味があって、なめらかな伸びはいい。
そこにエキス感と、苦み渋みがぐっと入って厚みを出し。
舌にはムロゲンらしいアタック。

悪くないですね。
ともすれば出来損ないの失敗した香り系のお酒になりそうなんですが。
でもそうなってないのはなぜか。
なぜでしょうね。
高めの酸、あとは少し奥まってはいますが甘みのニュアンス、質感。
独特の香り。


飲めます。
けっこう楽しいです。
他のも飲んでみたいですね。
もすこし度数を抑えて、クリアーな感じにしたらもっと面白そうな感じはある。
やってなさそうだけど、山廃とかやttめお面白そうな感じもある。


初めは香りとタニックなニュアンスにおっと思ったんだけど。
次第に甘みにフィーチャーしていきますね。
なめらかで、程よく練れて、伸び感がキレイ。
前述したとおり少しだけ乳酸菌飲料的なニュアンスを感じる。
まあそれは酸がそうさせるのかね。
そこからふくらんで、プラムチェリーでね。
で酸で引っ張っりつつエキスがでて、タニックで〆る。
そんな流れ。
美味しいです。
やっぱりいろいろ飲まないとだめだわ。
知らないお酒、おいしいお酒いっぱいある。
東京にいて、限られた酒屋から(とはいってもネットも使うし常人よりは酒屋まわってるけど)買っててはダメね。



7月21、デスペラード!
これもなんか変わり種系っぽくなってきたなw
ウイスキー飲んだりしてるから、軽く感じちゃってたりすんのかな?
軽めの酸味の奥に、好ましい乳酸菌飲料ピルクルっぽい甘み。
軽い渋みでタニックに。
美味しいなあ。
いやあいいですよ。
ビギナーが飲んでもいいし、玄人が何かの合間に飲んでもおっと思うレベルにあると思います。



吉乃友、富山県富山市のやや山よりにある蔵元。
WEBをみると小山さんなんかをはじめ都内でも取り扱いがあるようですが。
僕自身は全く知らないし見たこともございませんでした。

このクラシックなラベル、さらに純米65なのに18号酵母というのがアンバランスでいいですね。
さらに数値的には日本酒度+10.5というのが面白そうです。
701酵母もver.もあるみたいなんでそっちも気になりますね。



20170712_014420~0120170712_014433~01


たしかに18号。
ただ少し抑えめでいいサイズ感。
キュートなジューシーさ。


含みます。
おっと、アリだね。

65ってせいなのかもしれませんが、含み香も控えめ、甘さもほっそりスリム。
つるっとした、きれいなクリアーさ。
僅かにフローラルな香り、やや苦みアリ。

酸度1.8ですがそれより高く感じるくらい。
酸の流れから、辛みはややああるくらい。
がっつり辛いタイプではないですね。

WEBなんかを見ると芳醇な純米志向なようですが。
逆にこれはスリムで、ややドライな感じ。
あらゆるところで予想を裏切ってくる感じがあります。
この感じだと7号のがはまってそうな気もします。
18号であえてこれというのはちょっと面白い造り手ですね。


そこまでスゲーうまいって感じではないですが。
どこかでハマるポイントがありそうな気はします。





先週ですが、読者さんにおススメいただいたバーに行ってきたので。
祇園にあるバータリスカーさん。
祇園とはいっても、お茶屋さんのバーではなく、専門店?です。

お話をいろいろとさせもらったのですが、もともと銀座の名店といっていいようなバーで18年やってらっしゃったそうですが。
ちょうど1年前、ビルの取り壊しをきっかけに、祇園に移転したお店とのこと。
東京から京都、それも祇園へというのはあまりにもチャレンジングすぎますよね。

祇園のバーというと、同じ並びにサンボアがあるのですが、なにやらめんどくさそうな老舗より、こっちのが私なんかにはよいですね。
あとは京都でバーというとカルバドールさんはいってみたい。






まず入ってびっくりしたのが、スペースの贅沢な使い方。
バックバーが2列というのは珍しいし、カウンターの幅も広く、客席の後ろも広い。
旧店舗の建材?も使用したロッジ風の店内は、ちょっと東京ではないような空間に仕上がっています。

また音楽好きのようで、ジャズメインだと思うのですが、オサレな音楽をバックバーに鎮座する大スピーカーから流しています。
僕はオーオタではないので詳しくは知りませんが、JBLの4344とおっしゃってました。







写真ないけど、暑かったので1杯目にしょうがをたっぷりすったもモスコミュールからスタート。
人心地ついてから、本番のモルトです。

まずAS WE GET ITの9年、2003-2013ですかね。
これがすこぶるいい。
ヨードとストレートな甘みのバランスがグッド。
ネットで見るとこれ当時7000円だったの……ダースで買いたいくらい良いけど。


次にG&Mのロッホサイド1991- 2004、もう10年以上前のボトルですね。
これがさらにえげつない。
軽くピートがありつつ、良い甘味に、上質なシナモンのニュアンス。
適度な樽感からくる樹液っぽさ。
さらにトロピカルなようなフルーツ感少々。
本当に旨い。
さらにおススメさてて、2ドロップ加水すると驚きの変化。
乳酸菌飲料のような香り味わいがでてきて、これがまた旨い。


ちょっと驚きました。
にわかモルト好きにありがちな長熟さいこう!短熟とかあほか!という思考だったのですが。
まあオールドボトルで、瓶熟してるからなのかもだけど、9年でも13年でもクソ旨い。
考えを改めさせられました。
こりゃまあマニアは片っ端からボトル買い集めるわけだ。



ちょっと驚いたのは、マスターが日本酒好きだったこと。
モルトより日本酒の話をしてた時間が長かったくらいw
マスターの軽妙なトークもあり、一見でもくつろげ、また楽しめるバー。


裏話で、やはり京都ならではの難しさも。
そもそも純然たるモルトラヴァーの少なさや、仕入れの話。
場所柄もあるんでしょうが、これだけのモルトのお店ながら、東京のそういったお店とはちょっと雰囲気が違いますよね。
数名ですが団体が多かったり、お上品なようでお上品じゃないお客さんが来たり。
まだまだ1年、これからでしょう。

京都に立ち寄る際に行きたいお店が増えました。





これ、今年の出荷ですが、去年のお酒です。


少し前にコメント欄で仕込み水の硬度、とミネラル感の話になったことがありまして。
随一のミネラル感を感じる篠峯と、随一の仕込み水の硬度を誇る風の森は近いんだよね、ってなったんだけど。
そのすぐ近くにもう一つ蔵があることに気付いて、それがこの百楽門。
もちろん名前は知っていたけど、たぶん飲んだことなかったんだよね~。

ところが調べたところ、なんと今期休造との情報があり残念がっていましたが、京都から続報です。
杜氏の方がご病気ということでの休造だったそうで、29 BYからは蔵元社長が杜氏となって復活するそうです。
そんなPOPが張って張りました。
いい酒屋さんですね、タキモト。

そのPOPとともに売っていたのが、このお酒。
こちらは前杜氏の作品とのことですので27BYなんでしょう。
雄町の純吟の火入れもありましたが、あえてこちらで。
熟成と雄町にこだわりがあった蔵なので、まあ大丈夫でしょう。
火入れですが無濾過だそうです。
お米はこちらも雄町60。

このへんの火入れのお酒はネットでも在庫のあるお店あります。
情報に敬意を表して、買わせていただきました。




20170708_231538~0120170708_231546~01


やはり色がついていますね。
27BYで間違いなさそうです。

立ち香はどうでしょう。
辛口純米酒、みたいな体の香りはしますが熟成香が強いということはなさそうです。

ありゃ、なんだか予想とずいぶん違う味わい。
まず、さすがに熟成感はあります。
ただし不快な成分は少なく、きれいに熟成してますね。
僅かに売れたメロンやナシ、そしてごくごくわずかにシトラスのような爽やかなニュアンスが抜けるか?

味わいはかなり良い!
なめらかでまろやかなタッチに、熟成により練られた甘み。
またそこにやや高めの酸の残滓というか、クリアーさも感じ飲みやすい。
そのままするっといって、フィニッシュでいい具合のウマ辛がやっと顔を出してフィニッシュ。
名前や、+10といった度数ほど辛みは感じず、フィニッシュにおける良いアクセントであり、また独特の旨さを残します。
その辛みと旨みの余韻。
熟成的なものがあまりフィニッシュで残らないのも飲みやすい。


イイですね~、良い熟成を経た、普通に良いお酒だと思います。
まったり感やふくよかさ、まろやかさやなめらかささは言われれば雄町らしくもありつつ。
全体に爽やかな流れがあります。
酸味と、僅かな辛みのキレね。
香りもほんの少し熟感はあれど、奥に僅かに熟れたフルーティさが感じられグッド。
味は熟成特有の甘みを爽やかにみずみずしく伸ばした感じ。
正直水がどうのこうのはわかりませんが、かなり秀逸なお酒です。
新しいお酒がどうなるかはわかりませんが、これは惜しいお酒をなくしたなあ。

普通に現時点でレベルの高いお酒。
古酒好きならかなり推奨です。






1日2日遅れましたが七夕ということで、少し趣向を変えて日本酒に和菓子を。
当然甘みはケンカしますが、それ以外の要素は浮き立ちます。
そういえば西荻窪に和菓子と日本酒を合わせるお店ありましたよね?
勉強がてら行ってみないといけませんね。







WHAT'S NEW?