昨年かな、いわゆるプラチナ寿をやったときに思った以上に線が細く繊細な仕上がりで。
磯自慢のヴィンテージもそんな感じだったので、これは熟成仕様のお酒なんだろうなあと思っていたのですが。
まさか京都に来てH7BYなんてガチもガチな熟成ver.をやるとは思いませんでした。
20年モノですからね。
なお純大35のプラチナ寿じゃなくて、今回大吟40のゴールド寿です。

当時のつくりは不明ですが、当然山田錦と思われます。
最近の数値を見ると、日本酒度+5、酸度1.2とのことで、やや辛め、酸低めのクラシックな大吟仕上げ。
ただ繊細な造りなのでプラチナ寿も無濾過生ver.の半年寝かせでも白ワインっぽい感じだったからね。


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色はあまりついてないですねえ。
その辺の無濾過生よりきれいなくらい。

おおお~旨い!
さすがに熟成酒といったニュアンスはありますが強くなく、ウッっとくるようなヒネは皆無。
恐ろしく円やかな口当たりに、吟醸香の名残+軽い熟成感が独特の甘やかさ。
むしろバナナ+リンゴのような香りが残っていて、普通のお酒感覚で飲めますよ。
へたな冷おろしより熟成香ないですね。
ちょっとバニラっぽく、またそれもサイダー香を高めたような爽やかさがあります。

味わいはというと高精白の熟成酒ならではの至上の甘みが最初からきて、そのまま長くどこまでも続きます。
フィニッシュで少しアタック感というか、辛みはありますが。
アル添大吟っぽいかなこの辺は、良さも悪さもあるけれど。
でもある程度飲みごたえのある熟成酒として、全く問題のないレベルです。
むしろかなり濃醇でコクのあるまろやかな甘みが強いので、〆る効果を果たしています。
余韻もきわめて長く、甘みにどこかさわやかなニュアンスも感じつつ、僅かに熟成感。
余韻に強く熟成感がでるタイプのものが多いんですが、これは大丈夫。


いや~さすが能登杜氏四天王の作といったところでしょうか。
これをブラインドで飲んで、ハイクラスの熟成酒ということはわかっても、20年とはだれも思わないでしょう。
2、3年がいいとこですよ。
熟成酒が絶対NGとかでなければ大丈夫。

また火入れなんですが、その辺の無濾過生なみに豊かな味わいを感じます。
それでいて爽やかさも残しているというね。
開いてくると、バニラの中にリンゴやサイダーをすごく感じるんですよ。
これが20年はないわ。


いやあ、価格を考慮したうえで採点してもA+からさらにその上へと十分にあるお酒ですが。
まあ採点するようなお酒でもないでしょう。
ただただ貴重な体験をさせていただき幸せです。
改めて情報提供いただいた読者の方と、酒屋さまに感謝です。
満寿泉のハイクラスは最低でも1年寝かせてから飲みましょう。
たぶんそれでもまだまだ酸もありフレッシュなはずですよ。
20年後の着地点がこれだもんなあ。
そもそも考えているスパンが違うと思われ。

しかしワインの涙がかなりはっきり出ますね。
円やかさや糖度の高さがうかがえます。




2日目。
落ちてないですね。
当然軽く熟成感はありますが、飲み進めると気にならない。
やはりまだ吟醸香が生きていて、まろやかなタッチと甘旨み。
味が飛ぶというのが怖かったのですが、大丈夫です。

Tag:満寿泉



松の司の大吟醸、出品酒で結果的に金賞受賞酒となりました。


そういえば全く本編とは関係ないけれど池袋西武でやっていた日本酒フェアみたいのちらっと覗いてきたよ。
特別目新しい銘柄もないし、試飲という行為が嫌いなので、飲んだqのは2種だけ。

阿櫻 照井スペシャル →悪くないけど普通のカプ系
木内酒造(菊盛)のモダン系生もとみたいの?
→あらばしり、中鳥、遷都たしか3種あったけど酸高めで結構面白かった。
 あらばしりにガスがあったらかってたかも

あとは五橋はのもうかなとおもったけどそのうち1本やる予定なのでスルー。
以上レポでした。
横浜高島屋のやつも用事があれば行くけどないだろうな。




本編ね。
今期いまさらですが素晴らしさに気付いた松の司です。
後ろの2本はこの間デッドストックを入手したブラックアゾラの2008&2009。

まあ高級ラインの造りは十二分に上手な蔵なのですが、受賞に関しては2009年以来とのこと。
独自の目指すものがはっきりとある蔵なので、出品酒にフォーカスした造りをしていなかったのでしょうけど。
あーあと最低半年は寝かせないと、という蔵癖もあるのかしら。
久々の受賞となった今年はどのようなお酒になっているのか楽しみです。

お米は特A山田錦35。
地元産の山田錦にもこだわりのある蔵ですが、フロンティア東条21の参加蔵でもありますからね。
酵母は自社保存株ですが、いつもの金沢系でしょう。
当然火入れ。

ちなみに価格はえげつなく高く、税込みで4400円ほどします。
500ミリ瓶なので1升にしたら軽く1万円オーバーです。


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やっぱり派手に香る感じではないですよねえ。
うすーくリンゴ、メロンやマスカット、低いですが酸のみずみずしさ。
あとはしなやかで落ち着いた旨み。
そんな立ち香です。


おお~これでよく金賞出してくれましたね(笑)
例年は取れないというのも納得。
出品大吟としたら全くと言っていいほど香らないですね。


ただしこの蔵のお酒はやっぱりすごい。
恐ろしく整った肌理、滑らかさ。
その奥に内包するエネルギー。
やはりゾッとするというか、時を止める世界観をもっています。

もうちょっと開いてくるのを待ったほうが良いのかなあ。

僅かにメロンやバニラをただよわせつつ。
甘みは極めて限定的で、少しナッティな雰囲気もある旨口のほうがわかりやすいです。
よい山田錦らしいしなやかさと将来性は感じますがまだまだ未成熟で、ややほろ苦さも感じます。
クリーミィで、酸は低いですが、瑞々しい淡い輪郭をもち、極々わずかにアル添っぽい辛みでフィニッシュ。

まー不思議ですよね。
もっと華やかにデリシャスリンゴな香りの大吟醸もあるんだけどこの蔵は。
このお酒に関してはまだまだ。
とにかく内省的な大吟醸で、ぶっちゃけ好事家以外にはおすすめしません。
だんだんとしなやかな甘みが出てきますが、少し苦辛があるのと、お世辞にも18号のように香り高いとは言えません。
ブラックアゾラという作品がゴールにあるとすると、そこ至る過程として納得はできますね。
ウイスキーでいったらニュースピリッツみたいなもんだこりゃ。

ただこれにぴったり該当する商品が無いんですよねえ。
コンテスト用タンクなのかしら。


よいしょ。
2日目。

やっぱり立ち香は薄いリンゴ。
だんだんメロンやバニラも香るが、アルコール感もあるな。
かなり大吟っぽい甘みは出てますね。
酸は明らかに少なく、メロン&シュガーな甘み。
質感は極めてよく、引けもいいが、やっぱり苦いな。
苦いというのは日本酒においてはかなり致命的だと思うんだけれど。
これが変化することによって、ブラックアゾラのようになるのだろうか。
その辺がなぞ。
十分旨いんですが、価格と松の司の実力を考えればツマラナイかな。


4日目?5日目?
やはり苦い。
甘みなんかはずいぶんチャーミングになってきましたけどね。
最近すごく絶賛してきた蔵なので心苦しいですが、これはダメ。
よくこれで金賞取れたな。







Tag:松の司


no.699


あんまりね、真剣に飲むテンションじゃないので。
昨年末に拾ってきたデッドストックをネタ的に。

去年やって好印象だったのは花巴水もとの木おけver.でした。
今年は水もと×水もとな貴醸酒も出てましたね。
これは直汲みにごりver.の26BYです。
つまり2年熟成。
穴あき栓になっていますが買ってきて以降この3か月か4か月はセロテープでふさいでいます。
たぶんさほど効果はないと思われますが。
しかしどうなってるんでしょうね。
とても飲めたものではなくなっている可能性もあります。


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とりあえず上澄みから。
リンゴジュース並みかそれ以上に色がついてますね。
そして梅酒みたいな立ち香です。
ちょっと怖いです。


おお、ええ?
こうなるの?

舌先にわずかにガス感。
そして強烈なお酢をライトにしたような酸。
以上終了。
すこしウッディ&スモーキーな舞美人で感じたような香りの残り香が。
これは通常の水もとでも感じる様なものですね。
あとはに苦みが結構あります。
なんかチーズっぽいようなニュアンスもあるなあ。

甘みや旨みといったものは綺麗に飛んでますね。
これは最近ひそかに僕が考えている熟成理論からすると納得の結果。
つまり1年2年の低温での熟成だと綺麗になるというか、1度味が無くなる。
でそっからの熟成でまた味が出てくるのではないかというような。
もしくはそこまで低温で寝かせちゃダメなのか。
ヒネが出ない程度に香りが落ち着いた段階であとは常温に切り替えるとか。
熟成のテクニックは謎が多いですね。
また高精白と中吟では違うと思いますし。


いちおうおりも混ぜてみます。
少しだけ甘みがでてまだ飲めるかなとう感じ。
でもざらついた苦みも増しますね。


どんななってんのかなという、完全に興味本位だったので満足です。
まあ率直に言って飲めたものではないですが、あくまで2年熟成なので。
しかし同じ生で味のあるタイプでも、仙禽赤とんぼとか、あるいは篠峯櫛羅のような例もあったので。
そのへんと何が違うのか、どういった科学的な変化が起きているのかは興味深いところですね。


それほど数が多くもないですが、まだ何本かレマコムで寝かせている商品もあるので、たまに開けてみます。


Tag:花巴



先日、とあるお酒を買うついでに、ずっとチェックしていたとある酒店で通販しました。
4合瓶を4本購入したのですが。
その時3本もサンプルを頂きました。
2本は、買ったお酒のスペック違い。
1本は、お店のお勧めなのでしょうか、全く関係のない忠愛でした。


しかしサンプルを3本も送ってくるなんて最高ですよ。
なかなかないですね。
だいたい、この手の小瓶を日本酒界隈で初めて見た。
ウイスキーとかだとたまにサンプルとかおすそ分けとかでありますけど。

忠愛は栃木のお酒です。
この純吟は美山錦50、M-310酵母。
無濾過生で中取りだそうで、贅沢なスペック。
でも価格は普通の純吟だね。

あくまでサンプルなんで、感想は参考程度に。
美味しかったらちゃんと買わないとね!


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何だろう不思議な香り。
イチゴの香りで、あまり悪い風にとってほしくないけど、ちょっと人工っぽいような。
すこし苦み?あとはアルコールがたつような。
そんな立ち香。


ちょっとやっぱわからんなこれは。
さらっと滑らかな入りは中取りっぽい。
甘みは程よくあっさり目。

ただし、クラシックなまったりとした旨みが乗ってきます。
あとはそのあとにぐわっと苦みも出てきますね。
余韻はとてもとてもNG。
もちゃっと感、硬い苦み、プラムのような酸。
う~んなかなか酷い(笑)

まああくまでサンプルで小分けにしているので、状態不明です。
開栓何日目で小分けにしてるかも不明だし、一度酸素に触れているのでその劣化もあると思います。
まあその辺は次の正規品とサンプルの飲み比べでわかるかな。


でもそれ差っ引いてもまだまだの蔵かなって感じはしますね。
これから頑張っていきましょう(笑)




Tag:忠愛


西口を出れば升新商店、東口にはデパートの日本酒売り場としては出色のラインナップを誇る西武デパート。
そんな池袋にあって、ちょっと影の薄い東武デパートの日本酒売り場ですが。
特定のラインナップに関しては充実の品ぞろえで、意外と重宝します。

そんなわけで安定感があって個人的には結構気にっている小左衛門
東武デパートとはかなり懇意にしているようですね。
ずらっと並んでおりました。

あともう一つ。
純吟が4種ほど米違いで並んでおりましたが、さらにそれぞれの直汲みバージョンもずらっと。
だいたいどれも+800円くらいのお値付け。
少々お高めの値段かもしれませんが、これでいいんですよ。
直汲みは手間もかかるし、美味しいのならしっかり儲けてください。
金とっても、より美味しい直汲みをだしてくれるのは嬉しいです。
デパート側がきちんと捌けるかは疑問だけどね(笑)
そもそも東武デパートにあえて高い直汲みを選ぶ客マニアックながどれくらい来るのだろう?
よほど店員が違いを力説しないと買ってくれないと思うけれど。



というわけで一番無難な山田錦を選びました。
播州山田錦60で当然無濾過生。
おりがらみver.もあるみたいですね。
つかたぶん直汲みがレアなのかな。



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かなり色ついてるなあ。
華やかフルーティを期待しているわけではないのですが、少し寝ているので状態にはやや不安。


ふくみます。
おやや、これはずいぶん育っているなあ。

パチパチと、直汲みらしくきちんとガスはあります。
しかし嫌みのあるものではないですが、熟成酒ですね。
ここまで育っているとは想定外。

ただ旨いは旨いな。
少し枯れたようなお米の風味。
爽やかな吟醸香の痕跡も感じますね。
甘みもそんな感じで、ガスと合わせてラムネっぽい雰囲気もあるけど、熟成感もあって素朴な感じ。
そこから育った旨みを程よく感じさせつつ、という感じ。
全体的なシルエット、佇まいは良くて山田錦らしい正統派な雰囲気かな。
酸もそれなりにあると思いますが、旨みなんかと一体感がある感じですね。
くどさとか、ウッとくるような感じはありません。


あっ、少し温度が上がってくると甘みと酸味が増えてきた。
香りもほんのり甘い吟醸香も、カプエチとバナナ半々くらい。
これはけっこう好きな部類です。
王禄とかそっち系?ちょっと違うか。
まろやかな甘ウマ。
僅かに苦みもあるんですが、それが蕩けすぎないよう輪郭を維持。
ガスもあって秀逸な口どけで流れてゆきます。
良いミネラル感ですね。
余韻に少しビターな雰囲気。


ちょっと熟しすぎなのかもしれませんが、これはこれで僕は好きです。
熟成系好きな人は嫌いじゃないと思うけど。
綺麗な酸も陰で流れつくってんのかな。

でもこの時期の生酒はやっぱり危険なんですよね、バクチというか。
保管の温度でまったく熟感が違うし、酒質にもよりますからね。

小左衛門は僕は本当に評価しているんですが、人気はそこまでではないような。
来年追ってみたい気もしますね。
出たてより、少し味のってきたくらいのほうが好きなんですよ、ここのお酒は。
今回はやや行き過ぎてしまいましたが。


お燗、熱め。
ナッティな感じですね、香りは。
お、うんめ。
ほっこりした旨み、わずかにフルーティな雰囲気の甘みも。
ややドライというか、枯れた感じがまたいいですね。
しつこすぎないというか。
わずかに、クリーミィでチーズを思わせるような酸味、ニュアンスも。
ある意味正統に育ったひやおろしなのか?
冷や卸を変に狙った商品じゃなくて。

しかしここ最近急に肌寒く、燗がたまらない季節に。
世界的に見ても、これほど広く温めたお酒が嗜まれているケースはないのではなかろうか。
もっと寒い地域だと、直接的に高アルコール蒸留酒にはしっちゃうし。




2日目。

うん。
フルーティさと熟成感のハーモニー。
ある意味上喜元の大吟にごりなんかは似たところがある。
つかそっくり??
しゅわんと優しい微炭酸。
甘酸のふくらみに、育った旨み。
でもそこに重なるのは熟成香じゃなくて、フルーティさなのが。
ガス感とミネラル感の口どけ。
あー篠峯の櫛羅熟成ver.にも近いのか、そうか。

これはなかなか美味しい。
もう1ヶ月か2ヶ月はやかったらどうだったかな。
小左衛門の直汲みはいいですよ。
ちょっと追ってみたいなあ。


3日目?
熟成、というよりは味が乗ってる、くらいになってきましたね。
深みがあって、これはたとえば百春とかそっち系っぽいか?
バニラとかサツマイモとかそんな雰囲気も漂うのであった。











Tag:小左衛門

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