【645】松の司 純米大吟醸 AZOLLA 2013



というわけで松の司から、いわゆるブラックアゾラと呼ばれる商品です。
普通のアゾラ(純吟)もあるので間違えないように。
わりと高級商品の多い蔵ですが、その中でも最高峰です。
税込8640円。
はっせんろっぴゃくよんじゅうえん。
念のため言うと、1升じゃなくて4合の価格です。
2013は4合が730本、1升が240本の限定です。


通常のアゾラは熟成ver.をだいぶ前に飲んだけど、当時は若輩者でよくわかりませんでした。
今思えば瀬戸清三郎、前杜氏のラストイヤー21BYのものだったのでもったいないことしましたね。
23BYの純大もいただいております。



地元竜王町産の特別栽培米山田錦で磨きは40。
酵母は金沢酵母の自社保存株。
それを3年寝かせての出荷です。
今年出荷のヴィンテージは2013なので、25BYかな?

お米については並々ならぬこだわりがあるようで、その辺は蔵元WEBサイトでもご覧ください。
フロンティア東条21(特A山田錦の元締めみたいな会w)にも参加している蔵元です。


なんとなく興が乗ったのでちょっと話を。
“有機栽培”というのはJASの認定をいけないといけないんですね。
ただ単に無農薬、では有機栽培とは言えないわけです。
3年以上無農薬、無化学肥料じゃないといけないので、微妙に条件を満たしてない、ってことがある。
酒米は飯米よりも栽培が難しかったりするし。
また認証に手間も金もかかるってわけだ。

そこで“特別栽培米”なんて言葉を使ったり、あるいは“自然共生米”なんて言葉にしているところもある。
日本酒でも無農薬的な取り組みをしているところは多いけれど、有機栽培米というのはなかなかないハズ。
ちなみに松の司のアゾラに関しては、“栽培期間中”除草剤・化学肥料不使用だそうで。
余談でした。





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立派な木箱、さらに布にくるまれています。
この布がもうちょっとした座布団みたい……なんか捨てるのも罰が当たりそう。
冊子には『神々とのセッション』と書いてあります。
お、おう……。


日本酒としては比較的高めの温度、18℃くらいがおススメみたい。
開き具合によっては数日ほっておくことも考えましょうか。


うおっ、香りヤバいな。
この蔵の基調であるリンゴ系に、うまく熟成感が絡んで官能的。
バニラっぽさ、高貴な花々のイメージ。


クリアーなタッチ、静けさ。
そこに複雑な旨みだけが響きます。
とにかく旨い、コレは確かに冷えすぎは厳禁だ。
果実味に熟感のアクセントか、ちょっとバニラっぽい含み香。

そして旨みが広がった後のフィニッシュね。
これはゾッとしますね。
恐ろしいほどノーストレスに流れるこの瞬間のためだけでも、このお金を払うことは決して無駄ではない。
そして再度、旨みが残る長い長いアフター。



ううんこれは美味い。
実はこの酒を、時が止まる、と評した酒屋を2つ知っていて。
それで気になっていたんですが、確かに納得しますね。
うわー速攻で飲み切りたいけど、たぶんまだ全然開いてない。



やばいな。
温度が適温になるにつれ、甘みが出てきた。
リンゴの蜜のような酸。
官能的な熟感はローズのようで、そして旨み。


この旨み何と評するか。
ビター&ミルキーなニュアンスもあるけど、いつも言うのとはレベルが違うよ。
ほかの五味との調和、バランス、渾然一体。
しなやかで、コシがあり、伸びがあり、いつまでも衰えない。
円やかだけどそれでいてクリアーで果実味もあり、うっすらと綺麗なミネラル。
温度が上がるとミルキー差をベースに蕩け感も。
そして飲み応えが出てきます。

すばらしい。
まさに芸術品、神の雫。
この世界観をご堪能あれ。
もう2本くらい買いたくなるね、自家熟成用に。
もったいないので3日コースに設定。



石田屋と妙よりは上の評価かな。
超吟は好みによる。
あっちにほうが甘みは強かったような気がするが、開いてくると甘みもそれに迫る。
同時に飲み比べてないしまだ1日目だけど、俺はこれに一票入れてもいい。




2日目。
さーて今日はどうかね。

円やかな口当たり、緻密ですが引っかかりはなく、これぞベルベットタッチ。
クリアーな中から熟成酒特有の上質な甘みが出てきます。
味わいの凝縮感。

初日はまだ冷たくてもアリかなと思ったけど、ここまで来るとやや高めの温度は厳守したほうが良いな。
甘旨みがつーっと美しい弧を描きつつ滑り落ちていきます。

やっぱり美味しい!
同じクラスの熟成酒と比べても、クリアーさは特筆すべきものがありますね。
それでいてやや控えめながら深い甘み、旨みがエレガントに。
わずかにキラリとしつつ、落ちていきます。
旨みはビターなニュアンスはありますが、枯れた感じ、熟成感はあまり感じないですね。

甘みは超吟とか石田屋のほうがあるな。
雑味の差やクリアーさ、バランスはコレ。
今日は一口目は少し熟成感が気になりましたが、少しすると昨日の状態に戻りました。
円やかさは明らかに昨日より出てきましたね。
2、3杯目くらいになると、果実味も出てきて、官能的に。
上質な紅茶のような雰囲気。
本当にベルベットタッチで、かつしなやかな甘み旨み。


3日目。
味わいは最初からこれまでよりも。
恐ろしく旨いですね。
リンゴの蜜のような甘みがわずかにきらっと。
明るさ、果実味もありつつうっとりするニュアンスでしなやかな甘ウマ。
飲み応えという意味では、一番あるし、素直に旨いかな。
グイグイいけるというか。
しばらくするとコシのある甘み全開です。
堪能させていただきました。
























Theme: 日本酒
Genre: グルメ
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Comment

  • りんご酸
  • URL

私の実家が滋賀でして、松の司を取り上げてもらえると、なんだか自分のことのように嬉しいです。私のオススメは松の司の楽という純米吟醸で、食中酒としてかなり良いと思っています。酸がなかなか良い感じでありシャープなキレゆえ、食が進みます。香りと甘味は抑制的なところも良いと思います。詳しくはわからないのですが、蔵の方はしっかりコンセプトを持って作っておられるような気がします。ちなみにBlackの方未飲です。ぜひ見つけたら買いたいと、言いたいところですがお値段がなかなかいいので、みつけたとしても迷ってしまいます。。。

あ、注文しました

朝からインターネットで色んな所を探してついに注文しました。
あなたが芸術品と絶賛したお酒なので躊躇なく買いました
松の司は全く知らなかった酒です
素敵なお酒を紹介してくださってありがとうございます

  • 日誌係
  • URL
Re: タイトルなし

ご実家が滋賀とは、ナイスタイミングになりましたね!

楽もいいですよね!
この蔵はプロからの評価が高いように感じます。
手に届きやすい価格帯では秀逸な食中酒、ハイクラスではきっちり華やかに。
どっちも美味しいお酒ですね~。

恐ろしく高いですが、ブラックアゾラは一発で惚れました。
機会があったらぜひぜひ。


  • 日誌係
  • URL
Re: あ、注文しました

本当ですか?
驚きました。

非常に高価なお酒なので……。
美味しくなかったら申し訳ないです。

でも最高の熟成酒だと思います。
飲むのを楽しみにしていてください!

  • Jo
  • URL
ぶり刺身と似合いますでしょうか。

舞美人 山廃純米吟醸 無濾過生原酒,
秀鳳 純米大吟醸 雄町

どっちがいいでしょうか。

先週に東京で鍋島ブラックラベルも買いましたが
この酒は大切な会合のために残したいです

  • 日誌係
  • URL
Re: Joさん


お醤油で、刺身として食べるなら秀鳳でしょうね。
鍋やぶりしゃぶのような食べ方なら舞美人も面白いかもしれませんが。

鍋島のブラック買いましたか!
これは新商品なので感想が気になりますね。
飲んだらぜひお聞かせください。



推薦をお願いします

松の司 純米大吟醸 AZOLLA
どんな食べ物と似合いますでしょうか。

  • 日誌係
  • URL
Re: Joさん

松の司 純米大吟醸 AZOLLA


このお酒は何でもOKです!!
和食でお刺身というよりも、むしろフレンチのような洋食が良いかもしれません。

他のお酒ですね

日本でこの酒を買ってきて冷蔵庫に入れておいてから来週に飲むために今日出してみました

2009 純米大吟醸古酒 Black AZOLLA

兵庫県東条町産(特A地区)の 山田錦を100%使用

このコメがもっと良いのですか?

とにかく期待されます

  • 日誌係
  • URL
Re: Joさん


お久しぶりです!

2009ですが、それは貴重です。
このお酒は3年寝かせて出荷されるので、最新のヴィンテージは2013です。

もしかしたら熟成感が強いかもしれませんが、逆に2013より良くなっている可能性もあります。
飲んだらぜひ感想をお聞かせください。




>>兵庫県東条町産(特A地区)の 山田錦


はい、これが日本で一番良い米と言われています。
十四代や磯自慢などでも、一番高価なお酒に使うお米です。




2009 純米大吟醸古酒 Black AZOLLA

こんにちは

今まで飲んだ日本酒の中で最も高尚な感じ

すべての面でちょうど適当な感じ

香り、味、濃度

全然飽きない味
限りなく飲めるお酒
一杯だけ飲むと十四代, No 6がいいが、一本を飲むと、このお酒が好きです
おかげでこの酒を経験して、ありがとうございます

  • 日誌係
  • URL
Re: Joさん


美味しかったようで、安心しました。
これだけの年数の熟成酒にも関わらず、限りなく飲めるお酒、というのが凄いですね。

僕も2009ヴィンテージ探して買ってみます。
本当に最高峰の日本酒だと思います。


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