日本酒感想日誌

今日のんだ日本酒の感想・テイスティングリポート・評価。

日本酒感想日誌は、家で実際に飲んだ日本酒の味わいを、リアルタイムで飲みながら更新するブログです。

【656】喜久酔 普通酒 無濾過生原酒 28BY

 23, 2016 23:18

喜久酔です。
松下米という有機栽培のお米を使ったシリーズが有名でしょうか。
一時はカルト的な人気でしたが最近は落ち着いていますね。

今回はしぼりたてを選びました。
“普通酒”の無濾過生原酒という珍しい商品。
磨き70でアル添、静岡酵母のというスペック。
アルコール度数は19から20度と日本酒としてはMAX級。



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さてどんな味わいなんでしょうね。
実は全く飲んだことがないのです。
派手系の蔵ではないので、旨み、あとはその演出がどうかでしょう。

ガスはないです。
旨いね。

新酒、それもこの磨きとは思えない滑らかなタッチ。
ほんのりと上品な静岡酵母のバナナ系の香り。
バニラリーでやや柑橘のニュアンス。

極めて優れた舌触りから、また穏やかな甘みが優美に。
蕩けるようでうっとりします。
そこにこの磨きのアル添ならではの旨み。
流石にびりっと来て、やや苦みも残しつつ、するりとフィニッシュ。

なかなか良いですよ。
近いものはやはりスペックの近い笑亀、〆張鶴しぼりたてですね。
僕はアル添は全然オッケーで、むしろやたら純米純米言ってる痛いオッサン見ると殺したくなる派。
これくらいの度数のアルコールの旨みがあります。
あとは独特のクリーム感。

上記2銘柄の酒に比べると上品でエレガントさがありますね。
このうっとりするようなバニラにすこし柑橘のあるような香りの感じ。
これは菊鷹あたりを思い出させますね。
むりろそれなんかより官能的で驚きます。
口当たりも新酒とは思えぬ滑らかさ、円やかさです。
甘みも控えめではあるが、蕩ける様で美味。


問題を挙げるとすれば、いささか苦いですね。
これはやはり気になっていしまいます。
そのほかの出来が凄く良いだけに、目立ってしまう。
例えば〆張鶴のしぼりたてなんかはブドウと、あとこれよりもう少し甘みがあった分目立たなかったかなあ。
でもブドウまで行かないけどほんのり優しく柑橘のニュアンスがあるのでフレッシュさは感じる。
ただ甘み旨みのコクは十分あるから、あとで燗つけてみよう。
燗つけるにはまだ若いけどね。
若くてこのスペックなのに、この質感というのは本当に驚くよ。


基本的にコストを上回るハイクオリティな味わいです。
地味なお酒を想像していたのですが、思ったよりバニラ感は気に入りました。
そりゃ静岡だものね。
ハイクラスをやるのが楽しみです。


熱燗よりすこしぬるめがいいか?
注いだ時の感じからしてもガスがある感じじゃない。
ボトルによってはあるのかなあ、それ飲みたかったよ。
うまいな。
やっぱり派手ではないけど甘みがいいお酒。
プラスでドライだけど、アル添高アル独特のドライな旨み。
これをうまいこと繋ぐ酸と旨みもある。
このお酒寝かせたらどうなるかも気になるよねえ。

燗つけたほうが苦みは気にならない。
酸はやはり柑橘様だが、きつさがなく、この時期らしからぬ柔らかさ。

とりあえず喜久酔ほかのもやりましょう。
気になります。



2日目。
やはりうまい。
ほっとするような柔らかな口当たり。
これで加水してるわけでもなく、新酒の生の普通酒ってのが驚き。
どんだけ丁寧に発酵させてるんだろう。
これを寝かせたらそんな風に育つのだろう。
うっとりするバニラ&柑橘な香り。
ほんのり漂う甘みと優しい酸。
旨みへ繋がり、後半は高アルコールのガツッと感もあって、辛みでビシッと切れる。
後に残るのは爽やかな柑橘の香り、甘すぎず、きつ過ぎず……。

アルコールの旨み。
あんまりいい表現じゃな無いかもだけど、たしかに高アルコールならではな旨みは感はある。
でもアルコールが浮かない、立つわけではないというのもすごいところ。
あくまで滑らかな流れのなかに、それあごつっと存在感を発揮する。

けっしてモダンではないけれど、昔から親しまれるような味わいに、静岡吟醸らしさと質の高さ。
磨き70の普通酒でこれなら、純大はどんなんだよ?というのがめちゃ気になりますね。
今日は静岡酵母の生みの親、先日お亡くなりになった河村傳兵衛氏に思いをはせてゆるりと静かに。


3日目。
今日は入りから旨みが出てますね。
アルコールの旨みの前にちゃんと米のコクが感じられるのが良い。
そのぶん優しいタッチは衰えましたが、それでも香りの良さはあります。
結果として、価格も考えたら前後に飲んだ何本かで一番うまかったな。









Tag:喜久酔

COMMENT 2

Sat
2016.12.24
21:41

お茶 #8fjeFLhA

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静岡酒を贔屓にして頂いてうれしいですね。

喜久酔のしぼりたて生酒は今回の造りが最後だという噂。じっくり堪能してください。
2、3年前は特別本醸造のしぼりたても売ってたんですが、これも造らなくなっちゃいましたね…
喜久酔の特別本醸造は静岡酒の中で一番コスパがいい晩酌酒だと思います。

自分も過剰なまでにアル添を叩く風潮はどうかと思います。マズいアル添酒しか飲んだ事無い可哀相な人が多いようですね。

喜久酔で思い出しましたが、静岡酵母の生みの親である、河村伝兵衛さんがお亡くなりになりました。(喜久酔の青島さんは三番弟子で傳三郎の称号を持つ)
河村先生がいなければ、こんな美味しい静岡酒は出来なかったでしょうね。ご冥福をお祈り致します。

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Sat
2016.12.24
23:22

日誌係 #-

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Re: タイトルなし


いやあ僕は静岡のお酒は好きなんですよ!
今も冷蔵庫に正雪と磯自慢があります。
本当はもっとマイナーな蔵もチェックしたいのですが有名な酒が美味しいのでなかなか。


しかし今回が最後になるかもとは、まさかのタイミングになりました。
手間かかりそうですからね~この価格ですし。
ただ普通酒とは考えられないような質感に驚きました。
静岡酒の中で一番コスパがいいという言葉も納得です。


なんと、河村伝兵衛さんの訃報は知りませんでした……。
傳一郎は國香の松尾さんで酒の名前にもしてますよね~。
静岡だけでなく日本酒界に大きな功績のあった方なので大変残念です。
今日は河村さんに思いをはせながら飲みたいと思います。



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