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【933】生粋左馬 純米 PROTOTYPE 生原酒 29BY

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すっかり忘れてた、読者さんにお勧めいただいたお酒です。
きっすいひだりうま、と読むみたいです。

福島県白河市の有賀醸造さん。
有の川というのが本来の銘柄だそうですが、陣屋、そしてこの生粋左馬などの商品を始めた感じなのかな。
蔵元杜氏の有賀裕二郎さんは東北大の生命科学研究科の博士課程まで進んだというご立派な経歴。
平成23年に蔵に戻り、平成24年より杜氏に就任。
SAKE COMPETI TION 2016で金賞を受賞しているみたいで、そのおかげではせがわで売ってます。

フェイスブックに書いてあるな。
生粋左馬は昨年からか。
まだ福島メインですが、はせがわや小山でも取り扱ってるみたい。
あとは埼玉のたつみ清酒堂さんとか。

おすすめいただいたのは純吟の生だったともいますが、本数が少ないのか売れちゃってて。
五百万石60の純米、生となりました。
福島のオリジナル酵母らしいですね、どれかは不明ですが。






どーれどーれ。
おっと、あまり無い系統の香り方ですね。
いや、イソアミルのバナナか。
そこにちょっと桃みたいなニュアンスがあるかな。
あとは酸の爽やかさ。
ただ少し苦そうな感じがするので、そこだけ心配。

大丈夫、OK。
面白いですね~不思議なお酒を造ります。

非常にソフトなタッチで、そのままスルルルル~と流れていきます。
すっごくソフトでマイルドなタッチですよね。
またそこに優しーい甘み。
じわっと濃い甘みとかじゃなくて、軽く乳酸っぽいようなエキスが甘く感じる、というタイプ。

その軽くしなやかな甘みに、柔らかさを損なわない程度に酸。
こちらはフレーバーと、軽い苦味もあって、グレープフルーツのようなイメージ。
このバランスすごくいいよ。
甘さも物足りなくなくて、ちょっと白桃みたいなとこあるんですよ。

ふわっと舞いつつ、スッとしみ込むようなスムースさ、軽さ。
一部のモダンな生もとっぽさもあるね、生もとじゃないけど。
あれは生もとってことじゃなくて、目指そうと思えば造れるんだろうね、ああなりやすいってだけで。

フィニッシュはややドライで、すこしビターから、気持ち辛いくらいで、淡い薄いパステルな味わいを〆る格好。
でもそれがグレフルっぽく独特のジューシー感でもあるし、好き嫌いはあると思うけど。


これは面白いっすね。
さすがっすね~皆さん。
いやまあこれは飲めば誰でも面白いなって思うでしょう、たぶん。
これは純吟も飲んでみたかったし、この味わいのバランスを出してくるセンスだと、火入れも期待できる。
やっぱ売れ行き良いのはリピートが入ってるんでしょうね。
売れない奴は売れないからね、はせがわ。

いまでもそんな気にならないんだけど、もっと苦味が減ったら最高かもなあ。
これが純米で、純吟だと減るのかどうか。
ネガティブじゃなくて演出とも取れるけど、純米っぽいビターといえばそれっぽい。
他のものと比べると非常に洗練されてますけどね、その点も。

ふんわり優しく、淡いパステルな甘み。
これは非常にきめ細かいパウダリーさでもあり、いろはすとかあんな感じのやつの超上位版ですよね。
イメージとしてはあんな感じですが、エレガントでこのクラスでも少しうっとり来るような雰囲気。
それでいてクリアーにキラキラと、程よく酸が絡んでね。
ここも凄くいい。
純米だからなのか知りませんがバナナはバナナですが、あくまで系統はという話。
グレフルというか、あるいし青いパパイヤみたいなニュアンスが入って、それがややドライにフィニッシュのキレ感へと。
このへんも意図した演出というか、シームレスにつながっていって、瑕疵もなく角も立たず。

あーこれはかなり面白いね。
いやもう福島酵母でカプカプじゃないってだけで好印象なんだけど(笑)
設計が良いですよね。
理系の博士課程までいってデータ派です、みたいなことも言ってんだけど。
設計の時点でいい、他であまりない設計。
酒屋に酒もってったらコレが造りたい酒なんか?いわれてハッとしたみたいな記事も読んだけど。
それでこれが造りたいです!って酒ならもうその時点でセンスあり、オリジナルな感じある。
後追いの秀才じゃなくて、ちゃんと自分の美味しいと思う酒造ってるんだ感、ていうか先駆者感。

いやこれは楽しみ。
面白い。
グレフルパパイヤ。
優しく甘く、それでいて酸のキラキラ。
そこからスッと切れる。
キレ感は好みだが、全体にエレガントで素晴らしい。
煩くないのにアロマティックだったり。
これはすごいかもしれない。


違うとこは違うが、全体的なバランスでいえば若駒の愛山かな近いのは。
それより洗練されるし、程よい薄さとか勝負になってないかもな。
近いのは甘すぎずにアロマティックだったりするとこね。
やっぱ良い酒は進みが違うんだよ。
軽く前半戦で2合の壁突破してくっから。
パウダリーさ、軽いクリーミィ感も絶妙。
瑞々しさまでバランス絶妙。
これ、まだまだ伸びるぞ。


2日目。
うーん、そんな気がちょっとしていたんだけど。
昨日に比べると落ちるかなあ、基本線は変わってないんだけどね。
すこーし苦味を感じるかなあ。

それでもソフトなタッチからスーッと伸びてしみ込むような軽さ。
すーっとは少しミンティか。
苦味の分グレフルもあるんだけど、仄かな甘みと、少しだけミルキーさも。
バナナな蕩け感も出てきましたが、これもいいですねえ。
苦味がやっぱ残念だけど。

すこーしだけバランスが崩れて、苦味がはまるかはまらないかはありますが。
dめおかなり楽しみな銘柄であることは間違いありません。










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コメント 2

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とっすい
2018/05/12 (Sat) 11:47

だいぶ気に入っていただけたようで何よりです!
味わいの変化ってのが好きで、特に左馬はそれが面白くて薦めてみたんですが想像以上に深く味わってもらえたようで♪流石は日誌係さん、いい舌持ってます!
(ちなみに去年の闇鳴はその変化がくどすぎて困りました。ここでのグロリアスの感想に同意です。)

…どんな味?と聞かれても、うまく説明できないので味を表現できるのって羨ましい限り!

今年は今のところ伯楽星の雪華が一番記憶に残ってます。味わい的に食中酒ではありませんでしたが(笑)

日誌係
日誌係
2018/05/14 (Mon) 11:59

Re: とっすいさん


これはかなりナイスな情報でしたよ~さすがとっすいさん、感謝です!
やっぱSNSとか見ても目ざとい人の間では好評みたいです。
純吟のほうも飲んでみたいんですよねー。
変化が面白い、なんてきくと次は一升瓶じゃないとだめかな(笑)


伯楽星ですか~これも最近飲んでないんですよねえ。
むかし雄町のおりがらみなんか好きでずいぶん飲んでいましたが。
逆にこういまさら伯楽星かよみたいな気持ちもあって。
だめですね、ちゃんとやらないと。




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