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日本酒感想日誌

【727】七本鎗 山廃純米 琥刻 2011

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七本槍が満を持して出した、山廃純米のヴィンテージ展開シリーズ、琥刻(ここく)です。

かなり力を入れているようで、蔵元WEBサイトにもどーんと乗っています。
今回2010~2015年の6本を同時リリースとなりました。
山廃純米で、滋賀県産の玉栄を使い、2010~2012までが磨き6割の協会7号。
2013からは麹米は6割ですが、掛米は8割としたうえで、蔵付きの天然酵母に改めているそうです。


やはりヴィンテージにより差異があるようで、その辺のコメント力、ティスティング力は酒販店の腕の見せ所でしょう。
朧酒店さんで購入しましたが、独自のコメントをWEBでも見ることができます。
熟成酒ですしあまり新しくてもつまらないかなと思い2011年を選びました。
2011BYということは23BY、5年熟成ですかね。
2012年3月16日上槽と蔵元WEBに記載してあります。
朧さんによると2011は酸と甘みの伸びやかさがピカイチで、また今後の熟成のポテンシャルが一番あるとのことでした。
熟成感とのバランスで今が飲み頃と推奨しているのは2012、2013あたりですね。


とりあえず冷やからはじめますが、常温、お燗あたりが楽しそうです。


20170528_215200~0120170528_215225~01


色味はそこまで強くなく、うっすらシャンパンゴールドくらいでしょうか。
けっこう香りますね。
ブライトに酸を感じつつ、熟成香はしないですが、熟成感はあります。
これをいうと引く人がいるかもしれないですが、ちょっとお酢っぽく、他の銘柄でいうと秋鹿の一部の商品にちかいものがあったのではと思い浮かびました。


頂きます。
あーなかなか楽しい味わいですね。

滑らかなタッチに、わずかに枯れたような熟成感やカカオのようなニュアンスをまとっています。
円やかですが、秘めたるエネルギー感や、わずかにミネラル感も感じます。
確かにコレまだ寝かせたほうが楽しくなりそう。

ややワインっぽいかな。
サッパリとした酸はきつくなく軽やか。
当然円やかで優しく自然な旨みと甘みが染み出してきます。
チョコレート感が強くでずにいい具合。
軽く熟成感はありますが、全然飲みやすいですね。
極めて上品な渋みがタンニンのようであり、非常にエレガンス。
クリアーでライトな酸がすうっと伸びやかでスイスイいきますね。
そこに熟成でエレガンスと深みを出しているような感じ。
お肉とか、あるいは洋食の少し強いソースなんかと合わせたらよいのではないでしょうか。
クリーンでプレーンな仕上がりの熟成酒。
余韻に残る旨みが、渋みとか嫌な感じが無くて、すごくナチュラルで好ましい。


なかなかいいですね。
ただはたして花陽浴ガー栄光富士ガー川中島幻舞ガーといっている人たちにこれを楽しめる素養があるか。
偏見ですが、いまこういった先鋭的な日本酒を自分で買って飲む人ってそういう人なので。
いや稀に某掲示板の酒スレなんかみると噴飯もので、マニアでそのレベルなのかよと悲しくなったりするんですよ。
もちろん僕なんかよりももっと大先輩の飲み手もどこかにはひっそりといらっしゃるのでしょうが。
家でってよりも、ほんとにいいお店でいいお料理とやりたいようなお酒。

これかなりイイですよ。
僕は気に入りました。
これがこの規模で継続的に展開されるようなら古酒好きとしては極めてありがたい話です。

冷やすより常温に近いほうが良いです。
こなれてくると、甘みがけっこう出てきて、これがまたナチュラルに、好ましい伸びやかさ。
プラムっぽい感じがあって、あえて言えば仙禽の去年やった赤とんぼを優しくナチュラルにエレガントにした感じ?
当然あそこまでの鮮烈で激しいカラフルさではなく、静かな感じですけどね。
バニラっぽい感じや、ほどよいとろみ感、繊細なコク感。
穏やかな複雑さと表現力にうっとり。
かなり進みます。
5年にしては超綺麗だし、まだまだこれからですねえ。

これも全然いいですが、今飲むには一番キャッチ―だという2012、またそれに続きスペックの変わった2013。
この辺の飲み比べが楽しそうですね。
2011~2013まで1本ずつ買っておこうかな。
今後にも期待してSとさせていただきます。


2日目。
いつもお燗やるでーというわりに冷やでいい感じになって結局やらずということが多いので今日は最初にお燗やるよ!
あー燗はあまりよくないですね。
味わいが太いタイプではないので、スルスルタイプ。
すうっと綺麗な流線型を描くような滑らかさからのキレ感は面白いですけどね。

逆に冷やはいいですね~。
ふわっと軽く溶ける、綿あめのような甘み。
恐ろしく丸く、そこに酸と、タンニンっぽさが独特の風合い。
面白いですね~軽い熟成感を嫌なふうでなく楽しめる。
でもまだまだ寝かせてみたいお酒。

3日目。
酸が少し落ち着いてきたのかな。
伸びるというよりはスルスルといく。
そこに軽い熟成感からの少し枯れたような米味。
ただそこに留まらずに程よい甘みとかコク感なんかも味わえるのが真骨頂。
ウッと引っかかることはなく楽しめる。
ただ初日からは下がってるかなあ。

ちょっと不安になってきたのでAにしとこうか。









4 Comments

アイオライト says...""
どうもです。
これ、外飲みですが2010、2011、2012の3種を飲み比べてみました。
どれもすごく素直というかきれいに熟してますよね。

味わいとしては2012が最も酸が残っていて、かつ熟味も軽くてほどよいアクセントになってたので最も好みのバランスでした。確かにキャッチー。
2010はまろやかで力強さが増す気がします。2011はわずかな硬さもあり、充分美味いんですがタイミングとしては今じゃないかも、と感じました。

こういう蔵元で上手に熟した熟成酒飲んじゃうと、やっぱり自家熟成は難しいなと感じます。正直、老ねなかった時点で成功なんですが(笑)、そこから一段上の味を目指そうとするとやはりテクニックや施設、ノウハウが欠かせないなと。自家熟成は偶然性というか、まぐれのホームランを引き当てるのが正しい楽しみ方なのかもしれないですね。
2017.05.29 13:33 | URL | #- [edit]
日誌係 says..."Re: アイオライトさん"

さっそくチェック済みとはさすがです!
お店で飲み比べというのが楽しいお酒ですよね~。

おっしゃる通り綺麗に熟しています。
雑味は少ないですしヒネ感もなく、素直な軽い熟成感を楽しむお酒でしょう。
もとの設計が酸高めでクリアーなモダン系山廃だと思いますが、それがいい感じですね。
さすが七本鑓さんだと思いました。


やはり2012が良かったですか。
2010はけっこうしっかり熟していそうなコメントでしたからね。
個人的にはスペックの変わった2013が気になるところです。


自家熟成はバクチですね~。
個人では実験ができない分、やはり蔵元主導のほうが間違いがないです。
氷温で寝かせればいいというわけでもなさそうなので、大きな倉庫で年間15度くらいを保つ、というような蔵元の環境がいちばんでしょうね。
あとは熟成に合わせた元の味わいの設計でしょうか。
あまり真剣にやってもあれなので、飲み残しを放置してたら化けてた!くらいの楽しみ方でいいのかもしれません。



2017.05.29 17:22 | URL | #- [edit]
通りすがり says...""
こんばんは

最近の酒ブログは特に、プレ酒の自慢合戦に見えて悲しくなります。
食中酒に絶対合わんだろうと言いたいです!
日本酒感想日誌さんたちのブログを見るとホッとしますね。
これからも楽しく読ませていただきます。
2017.05.30 19:49 | URL | #- [edit]
日誌係 says..."Re: 通りすがりさん"

コメントありがとうございます!

これは心強い。
僕も決してプレ酒が嫌いではないんですが、そればかりという人には???となってしまいます。
SNSとか2ちゃんとかみると何だコイツ……となることも。

多様な味わいが日本酒の醍醐味だと思っているので。
僕も視野が狭くならないようにいろいろ飲んでいきたいですね!

頑張って更新していきます。
またよろしくです。


2017.05.30 22:29 | URL | #- [edit]

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