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日本酒感想日誌

【806】司牡丹 船中八策 黒 槽搾り 28BY

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コメントで読者さんからお話をいただいたお酒。
こういうのは速攻でのっかりますよ、皆様の情報を待ってます(笑)

司牡丹船中八策シリーズ。
船中八策自体がかなりのネームバリューを持った銘柄になってますよね、良くも悪くも。
日本酒の最前線を求める僕のような人間からしたらぶっちゃけほとんどカップ酒と変わらないイメージ。
おススメでもされなきゃ絶対に手を伸ばすことのないようなお酒です。
何年か前に知り合いとしょーもない居酒屋にはいって、旨くねえなって感じでした。
普通の純米だと思いますけど。


でこの商品ですが、平成25年に船中八策発売25周年を記念し新発売したプレミアムバージョンだそうです。
以降それを毎年数量限定で出してるみたいですね。
槽搾りで、さらに中取り。
で火入れは1回で瓶火入れ、急冷後-5度の冷蔵庫で瓶貯蔵と。
このての大手といってもよいレベルの蔵の商品にしてはこだわってますね。

ただしそんな商品であっても、純米超辛口とうたっているようです。
まあこれはもうしょうがないんでしょう。
磨き60で自社培養の熊本酵母。
お米は山田錦とアケボノ、松山三井、吟の夢らしいですが、どうなのか。
日本酒度+8、酸度1.6というのが酒屋さんに乗っていました。



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火入れなのでしっかりしたお酒ならばそう酷いことはないでしょうが5月出荷なのでその辺は未知数。


いただきます。
確かに悪くないですね。
わずかですが、ブドウ系にややメロンかという香り。
その香りにそってほのかに甘さを感じます。
しかし主戦は酸味で、冷やした状態だとかなり酸味足りてます。

加水があるので明確にジューシーとかフルーティて感じでもないんだけど鮮やかで、その後の程よく辛いフィニッシュへとつながっていく。
酸の流れのさなかにクリーミィなようなお米の旨みの雰囲気も漂い、この辺は非常に好ましい。
無濾過ってわけにはいかないんでしょうが、ちょうどよい薄め加減というか、味わいもしっかり感じつつ、するする飲める。

香りも甘みも淡いですが、ちゃんと感じますよね。
辛みもノイズとして引っかかるものではなく、いい辛ウマ感を出すもので超辛口ってわけでもないし良いものです。
鮮やかで、潔く全体にスピード感。
余韻なんかも嫌なものが残らず、ほのかに甘かったり、うまかったり。
あとは全体にキリっとしてはいるんですが、繊細に面取りしてある角の円さ。
しっかり旨みも感じます。


あーこれはね、結構うまいですよ。
少なくとも辛口は絶対NGというような人でない限りは、地酒フリークであっても普通に飲めると思います。
わざわざ選ぶかどうかはともかくとしてね。

これはもうブランドイメージとしてしょうがないところもあるんだろうけど。
例えばこれを無濾過生で出す、もう少しだけ香りと甘みを残す。
そうなったらその辺の凡百のマニア酒じゃ勝負にならないかもしれませんね。

いや普通に美味いし杯が進むw
18号とかに慣れてたらそりゃもうバカになってるだろうけど、ちゃんと果実的な香りもあり、甘みもある。
ブドウやわずかなメロン、そのあとにセメ。
常温に近いくらいになってくると、次第にはっきり感じてきます。
時期もありますが、強く冷やさない方がいいですね。
蔵元も冷やとかあんまり意識してない可能性すらある。
温まりすぎるといい意味で粉っぽい旨み感がややエッヂィで引っかかりますけどね。
逆に燗付けたらほっこり行けるかも。
酸あるからぬる燗も行けそうですね。

これがもしも5月にもう一段瑞々しさがあったとしたらそれは80から85点つけてよいお酒ですね。
現状でも75はつくよ。
鮮やかな酸はとげとげしくなく、気持ち薄まってるかなくらい。
カラフルっていう鮮やかさじゃなくて、小気味よい輪郭と流れを構成するという意味での酸のビビッドさです。
ここは注意してください。
加水でやや薄まった出汁感。
この辺にもうすこし香りとのジューシーな一体感があれば、他のを差し置いてガチでわざわざ毎年飲むレベルですよね。
酸の流れのその中に朝霧のように立ち上るクリーミィさ。
旨みを全体の流れを妨げずにうまく表現してるし、それを引き立てる旨辛な辛さです。
アルコールが立つとか、舌にびりっとくるというのではなくてね。

ことし僕が飲んだ中でいえば寒北斗とか、うまからまんさくとか。
違うけど全体的な立ち位置でいえばそれこそ白老とか。
その辺を楽しめる人は十二分に楽しめるし、確実に一定水準の上にあるお酒。
だんだん繊細な香りが感じ取れるようになってくるんだよなあ。
もう半サイズだけ出してくれたらなあ。


やっぱり固定観念で飲まないのはダメだと思いました。
絶対飲まないもんね、船中八策とか。
コメントいただいたリンゴ酸様に感謝です、もうちょっといろいろ手を伸ばさないとだめですね。
いやあバカにできないですよ。
穏やかスリム系でこれ以下のお酒、全然ありますよ。
食いながら飲んでみ、めちゃ進むんだよね。
少なくとも最近の中でいえば赤とんぼ、北しずく、よえもんよりは倍速で進む。


2日目。
今日は最初からセメのクラシックな純吟風。
その中に僅かにブドウかというくらい。
酸と辛ウマ感は相変わらず良好。
かすかに立ち上るミルキー、カスタードな旨味。
更にそこに周辺に見え隠れする瞬間のある甘い雰囲気。
昨日の後半からややビターというか辛いというか、全体の膨らみは感じにくくなってるのでそこはマイナス。
さっぱり飲めるんだけど、もう少し腰の座りとか立体感があればいいけどね。
それでもコンディションのこともあるし、普通に進むお酒でした。







2 Comments

リンゴ酸 says..."No title"
日誌係さん

さっそくありがとうございます!
日誌係さんの的確な酒の評価、すごいです。
私が表現したかったにもかかわらず、言葉として出せなかったことを的確に表現していただいていると思います。
酒の輪郭を表現する酸味、まさにその通りです!
そしてその酸が良い感じで一緒に食べているものの味をリセットして、食事も酒もすすむ。私はこんな風に感じました。

香りとジューシー感がもう少しほしいところ、とのことですが、たしかにそうですね。
そんなverも作ってもらいたいですね。考えるだけでもよだれが出そうです。
ただ私としては、弱めの香りと軽めの旨味甘味を探すために、ついつい杯が進んでしまいました。ちょうど蕎麦の微かな香りを楽しむために、いつの間にか2人前を平らげてしまっているような感じです(あまり的を射ていない例えですみません)。もし蔵元がそれを狙っているのでしたら私は術中にはまりまくっているということになりますね(ただの妄想です)。

すこしアルコールが入っているので変な日本語になっているかもしれませんが、ご容赦ください。
日誌係さんの評価を見ていたら、また飲みたくなってきました。
2017.11.17 00:06 | URL | #- [edit]
日誌係 says..."Re: リンゴ酸さん"


いえいえ、自分はあまり舌は良い方ではないので……。
しかしおススメいただいて本当にありがとうございました!!


もう半年もたってるのにその辺の状態も何のそので、どこに出しても恥ずかしくないおいしい酒でしたね。
あっさりい風味ですが、しっかり香りも旨みもありますし、辛さは心地よい辛さで。
本当に進むお酒でしたね~蕎麦の微かな香りを楽しむために……という比喩はまさにですねw
あれこれ考えながら飲んでいるうちに飲み過ぎているという。
また食に合うのも好ポイントでした。

自分では手を出さないようなお酒でしたので感謝感謝です。
またよろしくお願いします!!



2017.11.19 21:04 | URL | #- [edit]

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