日本酒感想日誌

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【815】福知三萬二千石 六歓 はな 特別純米 無濾過生貯蔵酒 28BY

日本酒
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今年京都にいってた時に発掘してきた、その名の通り福知山のお酒です。
福知三萬二千石という銘柄の六歓というシリーズになるんですかね。
「六人部の人が歓ぶ様な日本酒を造ろう」ということで、蔵元がある福知山市上六人部地区の農家さんと一緒につくった米を使用したシリーズ。


今回ふくはら酒店さんで見かけたので、新酒を待たずに買ってみました。
そういえば全く余談なんだけど、ふくはら酒店さんの近くに都内よっつめのワイナリーができたとかで、普通のちっさい建物にどんとタンク置いてあって面白かったです。
しかしブドウはどっかからの買い付けなんでしょうが、どうなんやろなあって気がしますけどね。
まあ僕はしばらくは日本ワインはもう飲む気がないです。
あとワイン編しばらくお休みしてましたが、買ったので年内に再開します。

余計なことはさておき。
今回のお酒は山田錦55、9号酵母、無濾過の生貯なんで一火ですかね。
いささか不安があるとずれば、裏ラベルにすっきり辛口とか書いてあることでしょうか。
前回にやった山廃がかなり良かったんですが、それが良かっただけか、銘柄としてうまいのか。
ちなみに蔵元の若い娘さん、それも別に農大卒とかではないのが杜氏をやってるらしくてそれはちょっと面白い。
ラベルなんかはいかにも女性的ですよね。


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あーうーん、なるほど。
ちょっともったいない。

軽く熟成感が出てます。
少し枯れたようなというか、古っぽい田舎酒的なニュアンス。
飲み進めるうちにほかの要素との兼ね合いでそんなに気はならなくなる程度ですが、気になる人は気になると思う。
まあ時期的に当然ですがひやおろしっぽさをだしたひやおろしと考えて飲むお酒でしょう。

ただ全般的には好ましく、光る要素を感じます。
穏やかに、やや南国的な香りが生きていて、あえて出してるのもあるんだろうけどちょっと熟成感が残念。
ただこの香りと味わいがあるので、飲んでいるとそんなに気にならなくて冷やおろし的なアクセント、演出として味わえる程度ではある。

味わいのほうはまあすっきりといえばそうですがちゃんとあります。
まずはんなりとした優しい質感の入りです。
やわらかで、軽やか、程よく練れているが瑞々しさも。
これは前のお酒にもあったので一つ特徴かなと思います。

でその中にキリっと澄んで清冽な印象で、さらに酸もけっこうあるタイプです。
果実的にギラギラジューシーとか、エネルギー感に満ちてエッジが立つとか、ビビッドに厚いとかっていうわけはないんだけど。
程よく薄く、キレイに酸が主張します。
マイルドな酸ですが、しっかり綺麗さを頭から出してくれる。
あとはそれだけじゃなく、しいかりと他の要素がついてくるということです。
はんなりながら着物の襟袖はピシッとした印象で、柄もややモダン。

流麗な流れ、抑揚の中に優しく甘み、そして旨みが感じられるタイプ。
甘口ではないですが決して辛口ではないです。
もう辛口って書くのやめなよ~じゃないと売れないのが問題なんだけど。
全然辛口じゃないし、中口からへたしたらやや甘。

やや乳酸っぽいというか、少し掠れたミルキーさの甘み。
淡い酸に紛れて、淡い入りですがしなやかに、ゆったりslowlyに、長く柔らかく広がるんですね。
淡いけどパステル調のカラフルさが次第に開いてきて、さらにそこからしなやかで伸びやか。
きれーに伸びます、これはうっとり。
和室で着物をはだけるようなイメージですよ、時代劇か怪しい風俗的な。
でもモダンだから高級ホテルでえっちな薄いインナーかもしれません。
その中にやや枯れたお米の旨みと、前述の熟成ニュアンスが入るんですが、ここまでくると悪くないですね。
全く悪くない。
そういうお酒って案内は欲しいけどね。
すこしフルーティなニュアンスも生きてますし。
そして次第に力感。

甘みが静かで控えめなんですが、結構しっかり残るんですよ。
だんだん出てくる。
ミルキーさと程よいエキス感と、この時期の枯れた演出。
そして寝かせた山田錦特有といっていいしなやかで品の良い力強さ。
甘みのこの辺の力強さは山田錦の高級酒、磨いたお酒を寝かせたものなんかに感じるのと近いニュアンス。
山田の高精白は寝かせてナンボといいますし、僕もそう思っていますけどね、それしかない世界観はありますが。
そういうお酒はそれこそ最近でいえば手取川の露燦然みたいにそれを香りとともに前面に押し立ててくるんです。
これはそうじゃなくて、清冽さとか柔らかさ、そこに薄く霞んだ酸のようなものの奥からそれをしっかり感じさせるんですね。


ごめんなさい、これ結構いいですね。
ぬる燗も良いでしょうね。
派手ではないですがしっかり個性があって、造り手のセンスの良さも存分に感じます。
また2本のんである程度、軸が定まっているというか、造り手が目指す味わいもしっかりあるように感じます。
今年初めて飲んだ銘柄で、あまり知られていないお酒の中ではナンバーワンですね。
僕自身、かなり今後が楽しみな蔵なので、29BYでいいからチェックしてみてください。
僕も楽しみです、六歓シリーズもそうですし、いいのがあれば福知三萬二千石も。
ふくはら酒店さんなら顔出してる人も多いと思いますし。
僕は御徒町から歩くのがだるくてあんまりいけないけど(笑)
うーんこれはほんとにやり方次第では人気が化けるかも。
ほんとに飲んでおきなさいって。


2日目。
冷えるので最初の1杯を中程度のお燗から。
燗にすると結構フルーティさが立ちますね。
わずかな熟成感から、酸味がジューシーといってよいくらい感じられて香りもほんのりフルーティ。
そこから熟成による甘みとそして程よい旨みの余韻でフィニッシュ。
いや旨いね、バランスのいいお燗。
酸と香り、そこに甘みが加わって、結構ジューシーかつチャーミング。
またそれでだけでなくボディもほどほどにあり、しなやかで強さのある甘み~旨口へと流れるのもいい。
ちゃんと旨いのがいい。
やっぱこのお酒は良いですよ。

1日あけて4日目。
いきなりお燗からの入り。
いいっすね~。
程よいほっこり感に、やや枯れた熟成のニュアンス。
そこから育った甘みが来ます、
酸はすこし衰えて、甘みがくるイメージ。
でも而今に比べれば全然いいバランス(笑)
旨みがちょっとドライに揮発するようなイメージとか、酸が突然顔を出したり。
甘みは高級なミルクチョコレートで、カカオのニュアンスが。
熟成による育った甘みが今日は、お燗のせいもあるのか存分に。
このお酒は好き。














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