日本酒感想日誌

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【824】水府自慢 10号 純米大吟醸 無濾過生原酒 29BY

日本酒
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読者さんからのリクエストです。

昨年、残草蓬莱・昇龍蓬莱で杜氏をなさっていた菊池杜氏が移籍して28BYから杜氏を務めている銘柄です。
茨城ではおそらく副将軍のが名が通った銘柄でしょう。
蔵元の明利酒類さんは協会10号、M310の発祥元で、その酵母を押していくみたいです。
でもとりあえずは10号で押していくんですかね。
もともと7号とかつかってた杜氏さんなので、まあより華やか系のM310よりは10号からってことなんでしょうか。

今期も1本くらいはと思っていたのですが、読者様からの情報がありまして。
去年は火入れだけだったと思いますが、無濾過生でいい感じのスペックだしてるじゃないのと。
磨き50の純大無濾過生で瓶底がうっすら霞んでるくらい。
お米は麹米に五百万石、掛米に美山錦。
どちらも東日本の蔵は特に新酒の早い時期主力となる米ですが、ミックスはめずらしいかも。
酵母はいうまでもなく10号。
年明けも出してくみたいなのでロット差があると思います。


20171222_001329~0120171222_001346~01


混ぜます。
10号なんでそれなりにしっかり香ります。

うーん、どお?
らしさは出てるけど、俺はこれはあんまり好みじゃない。
これなら火入れでいっかな~とも思う。

よく酸が低いなんても言われる酵母なんですが、かなり酸でてます。
これがかなりジューシーで元気なんですが、ちょっと個人的には出すぎるというか引っかかるというかそんな感じ。

ガスは気持ち溶けてるかなくらいであんまりない。
香りは何だろう、メロン系かな~そこにバナナとかリンゴとかある感じで。
味わいのほうは酸の強さをのぞけば概ね去年の通りで予想通り。
柔らかさと透明感を感じ、軽く跳ねるようなイメージもある。
ただウルトラクリアーとかってタイプではなく、そこにうっすらミルキーな味わいがある乳白色ガラス系。
甘みもありますが、それは綺麗に感じる程度で、無濾過っぽい少しビターなコク感がはっきりめかな。
すこし苦味渋みが収れん性のような形で作用してしめつつ流れてくかな。
その中にもやはり溌剌とした酸はあります。

あーでも去年の記事見ても、僕の記憶以上に酸を感じていたみたいですね僕。
じゃあこの路線で行くのかなあ。

キャラクターのある酸なので酸フェチの方はどうぞ。
個人的には酸がこれだけあっての、苦味渋みだと、そこが干渉したのがノイズに感じられて引っかかるんですよね。
これは乳白色ガラス系のせいもあると思うんですけど、エキス感が気になるというか。
これならもっと澄ませて雑味なくしてほしいのよね、それか火入れか。
いっそろ過してもいいと思うけど。

でも味はあるんだけど、何となく液性として軽いのはさすがですよね。
味もあるんだけど軽くて高いとこできゅーんと伸びてくれる気持ちよさ。
つか忘れてたけど基本酸の造り手なんだよな。
日本酒も出す高級ワインバーがここの酸はモンラッシェっつってたのを思い出した。
そこのワインバーはコルク栓に付け替えて5度の冷蔵庫でお酒を育てる方針らしくて、飲み頃になるとすごくよく育ってるんだとか。
ちょっとやってみたいんだけどね~やっぱセラー買わないとダメかな高いのよね。

あーでもだんだんバランス取れてきました。
酸味もいいとこで収まって、甘みが程よく感じられて、ビターもいいアクセントのコク感。
少しやっぱり苦いんだけど、それが酸の旨味に通じるものがあって、何となく意図したバランスはわかる。
甘みも出てきて、甘酸がカラフルでチャーミングなハーモニー。
ちょっと照りというか艶っぽく、甘みの乗ったプラムとかそんなイメージかねえ。
あくまでベースは軽くて済んだ中に、流行りのじわっとはっきりした甘みじゃなくて、乳白色の甘みがそれでも結構はっきり。
酸は甘みとのバランスでシトラスっぽい。
つーっとキレに伸びやかな引き際で、ビターな旨みですね。


最初いまいちか?と思ったんですが。
少し落ち着いてさすがに楽しめるお酒に仕上がってます。
個性も存分に出てるのでこれからが楽しみですね。
まあでも3造り目くらいまでは大目に見てあげてください。
僕も明日も楽しみですし、もうちょっと注意深く飲んでみたいなとも思います。


2日目。
つまびらかに話すと、もう立てて置くスペースがないので、薄濁り状態で許してください。
積みなおすのもめんどくさいのです。

香り、まとまってる。
マスクメロン、ちょいマスカット。
だんだんブドウにシトラス。

やっぱ含んでもマスクメロンがするような。
それでもきゅんとした軽さに、やはりうすにごりと生の分、バナナメロン=マスクメロンの甘い雰囲気がはっきりと。
クリアーですが、薄濁りの分、乳白色もあります。
ちょっと甘いけど、モダン山廃で乳酸菌飲料っぽい甘みあるのが好きな人なんかは楽しめるはず。
そこにきゅんと、あるいはきゅーんと純度の高い酸。
他も出てますけど、やっぱ酸は主張させたいんでしょう。
甘い雰囲気がある分、和柑橘とか逆に白すぎるとかってより、少し甘くしたレモンみたいな。
僕の感覚でいうとシトラスって表現がピタッときて、これはこれで珍しいよね。
あとはやっぱ少しエキス感が気になるんですよねえ。
やや市場に迎合、忖度してるのかな~とも思わなくもない。
もっとギラギラバリバリ研ぎ澄ませて、これならあえてろ過とかとういう選択肢もありだと思うんだけど。
でも絶妙なやらかさもなーうーん。
まだわかんないっすけど、とりあえずは火入れでもいいのかなあ。
やっぱ生のほうが売れるみたいのもあるんだろうね。

それでもこのきゅん酸とマスクメロンは新しいね。
例えばマスクメロン感じる静岡吟醸にはこの酸は絶対にありえないし。
やっぱ面白いんだよね。
澤屋まつもとのあとではいささか分が悪いかと思ったけど、そんなことないんだよな。
やっぱ個性があるから。
いやあきゅんきゅん来るわ。
萌えるとかじゃなくてガンダムの間隔短い歯切れのいいレーザービームの連射ねw
シトラスは香りかあ。
いやあこれは良いと思うよ。
酸高め好きならこっちだろね、そうじゃなくても酸苦手じゃないなら楽しめるし。













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Comments 2

愉快者
まさかのタイミング

実は僕も昨日飲んで今日記事にしようかと思ってました笑
酸大好き人間としたらナチュラルに楽しめる一本でしたねー。
僕のもオリが少し絡んでました。

昨シーズンのものを飲めてないので下手なことは言えませんが、非常に工夫と努力を感じる味わいでしたねー!
日誌係さんの後で気が引けますが、また当ブログでも取り上げたいと思います。

  • 2017/12/22 (Fri) 12:21
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日誌係
Re:愉快者さん



奇跡のバッティングですね、まさか同じ日に飲んでいるとは!
まあ狭い業界ではあるので、酔いどれオタクの日本酒感想記のまるめちさんなんかとは結構かぶります(笑
たぶん愉快者さんとも今後増えるでしょう。

今飲んでるということはおそらく同じ第一ロットでしょうね。
思ったよりも酸があって愉快者さんは好みですよねー。
そちらのブログを見ながら飲む2日目が楽しみです!

  • 2017/12/22 (Fri) 23:05
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