FC2ブログ

日本酒感想日誌

【881】杉錦 純米大吟醸 しずく取り 原酒 29BY

  6   0


静岡県藤枝市から、杉錦です。
実は僕も飲むのが初めてで、静岡のお酒の中でも知名度は低いほうだと思いますが。
28BY、去年の静岡県の鑑評会では純米吟醸酒部門と吟醸酒部門で県知事賞をダブル受賞と乗ってる蔵です。
静岡の県知事賞ってある意味全国金賞より激戦ですから。
全く路線が違うので全国のほうではまったくダメなんですけど(笑

いやいや、京都のよらむさんで飲んでますわ。
思い出した。
完全に速醸のほうに気がいってましたが、山廃・生もと主力の蔵でしたね。
アレも美味かった。


近くの酒屋にあったので買ってきたのですがこれ新酒なんですね。
ごめん写真がぼけてるけど2017BY、29.12出荷となっています。
この時期に特A山田40の純大を新酒でだしてくるってなかなかチャレンジャーですよね。
しかも雫酒。
もしかして速醸は速攻リリースで、寝かせるのは山廃・生もとでってスタイルだったりしたら面白いですがどうでしょう。
ただし原酒ですが火入れ。


当然静岡酵母ですが数値的にはやや辛め、静岡にしちゃ酸ありな感じ。
あー物は違いますが、県知事賞とった出品酒も酸度が1.7だったんだってね。
静岡は1.2とかザラですからね~。
しかし蓋麹法まできちんと表記してるのはこだわりを感じますね。
火入れもきちんと瓶火入れ!と書いてありますし。


20180227_230434~0120180227_230501~01


ちょっと冷やしが甘いんだけどどうかな。


立ち香バナナというよりもグレープな感じでいいですよ。
いってみましょう。

グレープですね。
ブドウ系。
同じ酵母といってもこれだけ違うので酵母で酒を語るのはバカバカしいですね。
特徴というか傾向のようなものはあるけど、造りによってまったく違うこともあります。
これが酵母ならまだ理解できるけど、酒米断定くんはまじで馬鹿にされるからやめたほうが良いっすよ。
全く同じ造りでのコメ違いなら当てることができると思うけど。
酵母とか蔵が違ったらコメが雄町っぽいとか愛山っぽいなんて全く嘘だね。
それはあくまで雄町っぽく、愛山っぽく蔵元が造っているだけ。
愛山っぽく雄町で造ったらまずわからない。
このブログでも、味わいのイメージとして記憶しやすく伝えやすいので○○酵母っぽい!雄町っぽい!ということはありますが。
この苦味は〇〇酵母の悪い特徴!!とか断言するつもりは僕は毛頭ないのでそこは勘違いしないでください。

話それたね。
バキバキの大吟って感じではなくて、カジュアルにスイスイ飲めそうなヤツ。
まあ新酒だしね。
でもすげー進む。
いいよ、これ。

瑞々しくスッキリ、軽く素朴にした東洋美人?
東洋美人すきなんだけど、最近ややコッテリなとこもあるので。
稲をくぐり抜けた水という澄川さんが標榜するワードでいうと、こっちのがよっぽど東洋美人かもしれません。

瑞々しい、潤い。
甘くはないです。
甘いって感じじゃなくて、瑞々しさの一環としてほのかに甘い程度。
それをまた派手過ぎない香りで増幅。
フレーバー水みたいっていうのがわかりやすいのかな。
そして酸も同様の印象で存在します。
厚みとかパワーはないですがきゅっみずみずしさ。
きりっと爽やかですね。

そこに薄く白いエキス感がさらっと入ってきます。
これがまあ味わいの主役といってもいいですが。
パウダリーといえばそうですし、極微量に渋かったりもするのですが、これがブドウの香りとあって、ブドウの皮とか種のようなリアルなテイストにもつながってます。
これ自体が控えめであり、その他の控えめな要素と拮抗して、ほんとに良いバランスを構築してますよ。

この辺で少しバナナって程じゃないけど、そんなニュアンスまだ少し硬いお米のニュアンスがありますが。
これは味わいの一端として好ましいものです。
これなんかおそらく軟水で、すっきり、極めて柔らかな造りをしてるとは思うんですけども。
それでも繊細に、よいミネラル感が出るのはさすが特Aなんですかねえ。

微かにバニラりーな雰囲気も漂わせつつ。
スキっと切れます。
辛口でじーんとくるほどではないですが。
僅かですが辛さと渋みで行ってくれることで、甘み酸味、感じ方は多様ですが旨味。
その辺をうまーくまとめて連れて行ってくれます。

あー僕はこれ気に入りましたね。
めっちゃ進みます、好き(はーと
そしてコレ山廃で杉樽つけて寝かせてもそら旨いわなあ。
いや杉樽は知らんけど、そっちも美味いと思いますよ。
ちと渋いなあ苦いなあ、普通だなあって人はいると思うけどその辺の苦情は無視。

唯一の問題はこれが1升8640円、4合で4320円するってことなんですよね(笑
僕なんかは酒の価格なんてうまきゃ関係ねぇこちとら花の独身だ!って人間なんで、全然OKなんですけど。
いや3万以下ならね。
ウイスキーなら5万だな、10万はちょっとビビる。
ワインの3万以上は怖い、だってあれ一日勝負だし。
いやあ日本酒は安いなあ。

一般的な尺度で見ると、これ、味わい的にカジュアルにガバガバ飲めや純吟!って味なんですよね。
特別な日に奮発して9000円近く出して大吟飲むぞ!ってなったら拍子抜けすると思う。
特に最近のキラキラだったりコテコテだったりに慣れていればいるほど。
質感もまだ若いってこともあるんですが、高いんです、質はきちんと高いんですがカジュアルに高いと。
普通クラス、ノーマルなものを最上級まで高めたみたいなテイストなもんで。
これなんかでも言ったな。
長陽の純米か、あれも僕の手を離れていった感があるけどw


これが1升3000円なら、僕の意見に反対する人は誰一人いない。
飲食店もこぞって買うと思います。
ほんとに美味いし、これが飲みたい気分って年に何度もあるってか。
常備しておきたいくらいのお酒なんですが。
高いんだよねえ。
これ12月に新酒でしかも雫でぶちかましてくるって、ある意味破天荒すぎて面白いw

いやあ好きなんだけどねえ。
ピーチ、ブドウ、メロン、最後にバナナ。
そんなフレーバーの果実水。
潤いを感じるみずみずしさで、少し苦味もあるんだけど、それがきっちりストラクチャーになってます。
そんなお酒。
いや俺これもう1本買っていいくらい好きだし、絶対に他の杉錦のお酒やるんだけど。
すすめにくいw


2日目。
昨日結構テンションが上がってほめ過ぎてしまいましたがどうでしょう。
進んだことは確かで、進みは正直だとは思いますが。

やっぱ、ブドウなんだよね。
他の果汁も混合ですが。
静岡酵母の中でこれが出てきたらちょっとびっくりというか、はっきり違うなってのはわかりますよね。
もろみは違うんですけど、速醸じたい少ない蔵なので、路線は受賞酒といっしょなんだと思いますが。

それでも受賞したのはやっぱり静岡吟醸的な良さもあるわけで。
瑞々しいは瑞々しいけど、さらっと少し霞んだような甘みや味わいもある。
ここではちょっとバナナとかマスクメロンな雰囲気も醸し出しつつ。

霞んだっていうと表現が悪いのかな。
僕は必ずしも軽いお酒、クリアーなお酒が最高とは思っていないので。
むしろくちどけとか、透明感は好きですが、お米のお酒でそれなりに度数もあるのである程度ほどよいう重みは日本酒の個性なのかなと思っています。
綺麗なみずみずしさ、キラキラした潤い+果実フレーバーはありますが、お米の味わいも出てますよね、これは。
最近の流れだと、そういったものを排除しがちなんですが、しかkり出してるのが良いなあと思います。
その辺が昨日よりは少し余計に出ていますが。

新酒だから村内強くは出てないけどね~。
無味の粉っぽさというか、そういうのは感じます。
程よい練れ感でもあるんだけど。
それが辛い雰囲気とあわさって、昨日よりはじーんとくるかな。

まあSつけるのはやめとこうかなあ。
俺は好きなんだけど、誰かにすすめて絶賛してくれるかというとちょっと難しいかも。
少し昨日よりは重いな。
まだ全然かぱかぱ行くけどね。
昨日はもっと進んだ。
酸もちょっと乳酸テイストというか、全体は育って美味しい山廃的な。
ある意味、昨日よりこの蔵らしいのかもしれない。

なかなか面白いヤツですね。
複雑なお米の旨味み、表情も出てきて、新酒ですがお燗つけても全然いけそうな気も。
そしてブドウ。
そして静岡ではありえん酸。
僕はこの価格でも大変満足しました。
思わぬスマッシュヒット。

うーん、ハマるんだよね。
今日は最初はちょっと??と思ったんだけど。
飲み進めるといいんだよねえ。
あんまり冷やすのが良くないのかな。












6 Comments

アイオライト says..."No title"
どうもです。
杉錦っていうと、吟醸王国静岡の中でも異端で、ゴツっとした山陰系の男くさい酒を造るイメージがあります。
過去には生酛の特純と菩提酛を飲んでますが、前者はおおむねそのイメージ通りだけど、ほのかにはんなりしたイソアミル系の香りが同居してて面白いなあと思った記憶が。このへんは恐らく静岡HD-1酵母の働きかも。
菩提酛はびっくりするくらい酸っぱくて、正直イマイチ 笑
あと、八十八(やそはち)っていう低精白で明治時代の造り方で醸した酒もあるんですが、それはwebだと評判が悪いので、どうせなら実験してやろうとクローゼットの奥で眠らせてます。

こういうこだわりのおっさん臭い酒を造る蔵の大吟醸とか新酒ってあまり手を出したことないんですが、実際どうなんですかね。少なくともこれは良さそうなので興味あります。まあ、値段考えたら買えないですが…
2018.02.28 12:28 | URL | #- [edit]
日誌係 says..."Re: アイオライトさん"

あーやっぱそっち系のイメージですよねえ(笑
2日目はそっち系の雰囲気もちょっと出てました。

静岡にしてはかなり、ちゃんと気持ちの良い酸の出る蔵で。
京都の熟成酒バーで飲んだものはすこぶる良いお酒でしたよ。

これは結構モダンで、軽やかに酸も効いてブドウの香りでスイスイ進む感じでしたね。
昨年静岡県内で高評価だったのも理解できるな~という感じでしたよ!
静岡ぽさもあるけど、らしくなさもあるというか。
面白いお酒でした。
造りは良いですし、寝かせないで飲むならお得意の非速醸よりもこっちでしょうね。
特に山廃や生もとがモダンってよりもクラシックよりなタイプなだけに。

面白くて僕は大好きなので機会があれば。
ただいかんせん高いんですよねえ。
たまに奮発して飲むには向かない味わいというか。
デイリー純吟だったら最高なんですが……。
そんな感じのどっちかというと毎日飲んでいきたいタイプなんですよ、特別感がないというか(笑)
雫じゃない1000円くらい安いのとかもあったので機会があれば。
生もとの純吟もちょっと高めですがこっちに近そうな雰囲気ですね。







2018.03.01 04:14 | URL | #- [edit]
お茶 says...""
まさかの杉錦ですね〜。

大体のことはアイオライトさんがおっしゃっている通りですが、
基本高級ラインは、県の鑑評会で評価が高くなるような造りに。
低価格ラインは、燗上がりするような造りになっていて、自分は高級ラインは試飲会でしか飲んだ事無いです。
(社長は、低価格帯のような、昔ながらの技法で野趣味あふれるほうが好きとおっしゃってました。)

生もと純米吟醸は、恐らく29BYは生もと純米大吟醸として出すと思われます。
28BYは、例外的に酒母米を60%精米のものを使用したので純吟規格となったそうで。(公式HPより。)


低価格ながら「しずおか地酒研究会20周年記念酒」は、まさに静岡系×今時のクリアライトな生もとという感じで、個人的にはこの路線でもっと出して欲しいなぁと思うのですが、商売っ気が全くない社長さんですので、無理そうですね…
2018.03.04 17:19 | URL | #8fjeFLhA [edit]
日誌係 says..."Re: お茶さん"

コメありがとうございます!
静岡はお茶さんにまかせた!


やっぱり基本は山廃でどっしりという蔵元なのですね~。
実際これも近くのお燗とかそっち系が得意なお酒で売っていたので、そっち方面でのお付き合いなのだと思います。

お酒自体はすごく良くてびっくりしましたよ。
香りはブドウ系だし、酸もやや高めだし逆にこの造りでよく静岡の鑑評会とれたなと(笑)
かといってすごく華やかというわけもないのでなんか不思議なお酒ですね。
商売っ気がないというのはありありと伝わってきますw


モダン系生もとはこの純大からも味わいが十分想像できますが、クリアーすぎないかちょっと心配でもあります。
いずれにせよ面白そうな蔵元なので酒質問わず気にかけておこうかな~と思っています。


2018.03.05 15:11 | URL | #- [edit]
P太郎 says..."No title"
こんばんわ。

地元静岡の夕方のニュースで、先日行われた平成30年(29醸造年度)静岡県清酒鑑評会の
県知事賞が発表されましたよ。何日か後に静岡県所蔵組合のHPに載ると思います。

純米吟醸酒部門は「磯自慢」、吟醸酒部門は「開運」でした。

開運は結構ちょくちょく受賞していますが、今年の新酒(純米無濾過生:山田錦)を
販売したとき蔵のブログでここ数年で1番の出来といってましたので、今年は色々と
期待できるかもしれません。(受賞は吟醸部門ですけど…)

磯自慢は久しぶりの受賞で確か平成23年以来ですかね。
良くも悪くも磯自慢はこれでまた地元なのに購入し難くなりそうです。

では、日誌係さんのブログ、また参考にさせていただきます。
2018.03.13 20:55 | URL | #- [edit]
日誌係 says..."Re: P太郎 さん"


P太郎さん、これは素敵な情報最高です!


いやー実は開運の無濾過生やろうかなあと考えていて。
数年前にやった愛山に良い記憶があったのでもう一回愛山、あるいは雄町かと考えていたのですが。
これは山田錦の純米をいったほうがよさそうですね。
ここ数年で1番の出来、というのも知りませんでした。

磯自慢はずいぶん久しぶりな気がしますね~。
最近高価格帯の商品が増えて、それもイマイチな気がしていたんですが。
低価格帯はまた地元ファンの厳しい目がありますからね。


先取り情報ありがとうございました!
これからもよろしくです~。

2018.03.14 22:13 | URL | #- [edit]

Leave a reply






管理者にだけ表示を許可する

Trackbacks

trackbackURL:https://osakasj.blog.fc2.com/tb.php/2176-6575324e