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日本酒感想日誌

【1023】松の司 純米大吟醸 竜王山田錦 山中 29BY

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松の司の新商品。
地元竜王町産の山田錦を使用した純吟は蔵の看板の一つだったのですがそれをリニューアル。
純大に格上げして、BLUEというシリーズ名で、土壌別仕込みということをやることにしたそうです。

詳しくはWEBにがっつり専用ページがあるのでそっちを見てください。
毎年いくつかの地区をピックアップし土壌別で仕込むんだそうです。
ことしは山中、橋本、駕輿丁の3種。
3種そろうまで待とうと思ったんだけど、まあまず2種でやっていきますわ。
しかし畑違いの商品は数あれど、土壌の違いにフィーチャーして、ここまで詳細な解説付きでリリースされた商品は初めてでしょう。
グーグルマップ見ながら飲むのも面白いかもね。

まずは左の山中から行きます、橋本は明日にでも開けるわ。
磨き50、火入れ、いつもの金沢酵母でしょう。
ご説明は下記に引用させていただきました。

砂や大きめの砂利、山土が混ざった土壌の山中で育った山田錦は、硬質で軽い質感が特徴です。その軽く繊細な質感を活かし、サラッと軽快で張りのあるテクスチャーに仕上がりました。今回の3種類の中では最もライトで、甘みや旨味を感じさせながらもスッとキレの良い味わいです。



もひとつ引用しとくとこういう背景なんだそうです。

兵庫県の特A地区の田圃は、おおむね谷あいの粘土質土壌に集中しています。竜王町はというと、大まかには東西の山に囲まれた盆地ではありますが、その田圃があるのは平地、山裾、河川の側と様々。さらに土壌的にも粘土、山土、砂や礫(レキ)、またそれらの混合土壌と多岐にわたります。水や肥料の持ちが良い粘土質の土壌で育つ米は、ふくよかでたくましく。水はけが良い砂礫混じりの山土の土壌で育つ米は、硬く繊細でシャープに。その混合度合いによる土壌の特性が米の質に現れます。








すきっときれいに、淡くマスカットのような香りがするような気もします。
いただきませう。

いいですねえ。
明らかにこの蔵は一つ上のステージに立ってますよね。
このステージに立っている蔵は両手で収まるんじゃないかなあ。
当然のようにこういうお酒を出してくるのがさすがとか言いようがありません。

一口含んだ感想はシンプル系。
味は極めて控えめで、スッキリ系です。
微かに香るのはやはりマスカットカメロンかというような香りで。
極めて仄かな甘みと酸味のたたずまいに気品を感じ、シンプルな味のしない味わいからどういう展開がくるんだろうと期待せずにはいられません。

すると来るのはいきなり強烈なミネラル感でシュパッと切らします。
非常に硬質ながら細かく、金属の粉のようなイメージ。
けれどもエレガントですね。

そしてミネラルで切らした後のお約束の余韻は。
山田錦らしい味わいですね~。
まだそっけなくて、少し硬いくらいなんですが、しなやかでかつ密度とポテンシャルを感じる旨味の萌芽。
これがミネラル香に乗ってふわっと風に乗って明瞭に立ちます。
このミネラルでズバッと行く奴のそのあとの余韻は、ニュアンスが違えど共通なんですよねえ。
ハッキリそこが出てます。

まあ愛山21には及ばないかな。
とはいえ価格をみたら素晴らしい。
そしてまだ先のある味わいではないでしょうか。
山中が最初のリリーズだったのは3種出るころに仕上がってくる一番シャープなものだったからではないのか。
そんな風に思ってしまいますね。

まあ土壌がどうとか飲み比べがどうとかコンセプト的なとこは置いといて。
お酒としてみたときに、明らかにハイクラス、上級なものです。
蔵的にも、山田錦ということ的にも、年末まで寝かせたらどうかは気になるところでしたけどね~。
それでも本当に美味しいです。
仄かな香りが気品と色を添えて、ただの味のしないお酒では無くしてる。
もちろん普通の人が品評したら辛口スッキリで終わるんだろうけど(笑)

シンプルで静謐な空気感、静けさにわずかに漂う高貴な花のようなニュアンス。
揺らめく酸味にはハリがあり、ベースはきめ細かいテクスチャながら、そこにシャープにミネラルの流星。
ふわっと鼻に抜ける金属香とも取れるようなミネラル香の中に旨味を感じる。

華やか、甘々がお好きな人はどうぞお引き取りください。
最近の僕の好みがわかっている人はどうぞ、はっきりとそのあたりの世界観を感じさせてくれるお酒です。
どのくらいいるのか知らんけど。

まあしかし愛山21といい今年の新商品は大当たりですね、松の司
去年はけっこうガッカリもしたんですけどね。
あらばしり、寝かせてるんだっけ。
まあとにかく今は5本の指に入るお気に入り銘柄です。


あーヤバくなってきましたねw
極々仄かに漂うのはメロンにバニラ、柑橘はキンカンとか?
ふんわりと広がる香りとともに、ゆっくりゆっくり流れる時間軸。
この時のとまるようなslowlyな世界はこの蔵の真骨頂。
ミネラル感はキラキラと、デート中の夜の街にゆっくりと輝くイルミネーションのよう。
湧水のような清々しいウォータリーさの中に広がるのはShuhariなんかで感じるふんわりとした最上級山田錦酒の旨味。
ミルキーだけどそっけないというか、極めて研いで洗練された、白く光を透かすレース、装飾無しか。

明らかに極まってきています。
やっぱりこのあたりを飲まずして日本酒を語ってほしくないですね。
そんなんしたら鼻で笑っちゃうよ。
いやこれは凄いわ。
仄かな甘み、伸び、キレ。
気品、旨味、ミネラル。
パーフェクト。
4千円?
まじかーなにかがどうにかなったら4万だと思うけどな。
4万でも買うぞ。
飲み進めていくと比喩じゃなしに鳥肌の立つお酒。
ちなみに今日は別に茶碗でミネラルを立てるなんてこともなく、ごく普通のワイングラスです。



2日目。
冷静に考えると急ぐ酒でもなし、このクラスで飲み比べとかするのも無粋だわ。
というわけでじっくりいきます。

それなりに色もついてるんだけどねー。
仄かに甘い香り、シンプルな味わいに酸味が瑞々しく輪郭を造り、キレ感へとつなぐ。
ぞわわっとミネラル感の立ちあがるキレ感で。
でも全体に、強く冷えていてもきちんと甘い雰囲気も出るし、あとは余韻後の独特の旨味ね。

昨日より全体に甘く出ててるか?
これくらいなら現時点でも十分完成形といってもいいと思う。


3日目。
あーーーー。
凄いよね。
あの若駒をもう2合も飲んだあとなんだけどね。
香りはあれに比べればはっきりとさっぱり系の柑橘テイスト。
超仄かに熟れ感とかブドウはちゃんとある。
酸とビターな旨味、クリアーさからのミネラル感。
あの若駒2合のあとにこの構成できちんと鳥肌くるから凄いよね。
いやうめえわ、うめえ。

マリアージュとか知らんけど、ちゃんとしたお肉の和牛香とか脂の甘みを受け止める力があるよこのお酒は。
酸味、ミネラル感。
極めてクリアーな中から、ビターな旨味。
たぶんまた違うのと合わせれば、また熟れ感がすこーし膨らんだりね。
うめえなあ。






4 Comments

龍力大好き says...""
松の司の土壌違いとは興味深いですね。龍力も今年の10月半蔵門にて土壌違いを感じる会がありますが、他でもやってるとは感心します。私も松の司試してみようかなと記事で感じました。取り組みも少し龍力と被るところもありますし。

天地人と良くワインでも云われますが、これを理解している蔵元を今回知れてよかったです。上から目線ではなく、何となく地を理解してアピールしている所って結構少ないように感じるんですよね。人や造りや品種をアピールしている所はまあまあ見ますが、地は少ないなと。ゴーリストではないですが、フランスだとテロワールを押し出しているところは多いですし、そこに矜持を感ずるボトルは結構あります。かつワインだとピノ・ノワールであるような山田錦で勝負してくるとは素晴らしいなと思います。
日本酒ではテロワールはそこまで重視されてるのかなと疑問符がたまについてましたが、今回の松の司の記事を見て良い志向を持つお酒だなとサイトを複合して感じ入りました。勿論土壌を意識したからといって、素晴らしい出来の作品になるとはまた別ですが。
2018.08.31 07:12 | URL | #- [edit]
日誌係 says..."Re: 龍力大好きさん"
こんばんはです。

テロワールだなんだという蔵元は増えてはいますが、お米造りと真剣に向き合っている蔵元はまだ少ないですね。
20年来のキャリアがあるのは秋鹿や松の司、喜久酔などでしょうか。
あとは特A地区の山田錦であれば龍力や、フロンティア東条21の面々。
ちょろっと自社栽培だとか契約栽培をやっているとこは多いですが、本気のところは少ないですね。

ワインは自分たちでブドウ造ってなんぼで、酒造工程で一番大事なのはブドウの栽培というくらいですからね~。
そのあたりは日本酒とは大きな差異があります。

最近最高級の山田錦をきちんと使いこなせている蔵のお酒を飲むと、明らかに違うなと感じます。
まだmだ未発達な分伸びしろはあると思うので、このへんのアプローチが増えることを期待したいですね。
松の司は素晴らしいお酒ですので機会があればぜひ。


しかし龍力の会はちょっとそそられますね……(笑)



2018.09.01 23:53 | URL | #- [edit]
めい says...""
お久しぶりです。

このお酒の山中→橋本と吞んでみました。
両方1日で吞んでしまったので開栓後の変化は分からない(笑)のですが…

山中はまだちょっと堅くて、少し待つ必要がある、あるいは開栓後少し待った方が良さげですね。

一方、橋本はもうすっかり吞み頃で、スイスイ進みますね。

次のリリースも楽しみです。
2018.09.17 14:58 | URL | #- [edit]
日誌係 says..."Re: めいさん"

おひさしぶりです!

これはナイスレビューありがとうございます。
やっぱりそんな気はしてたんですよね~。
山中はかなりシャープだったので……自分はこの硬さも嫌いではなかったですが。
やはり橋本のほうが先に飲み頃となってましたか。
近々開けてみようと思います!

個人的にはいまかなりお気にに銘柄なので評判も上々で何よりです。
今後も楽しみですね♪


2018.09.18 00:01 | URL | #- [edit]

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