日本酒感想日誌

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【1084】松尾 純米吟醸 斑尾 生詰原酒 29BY

日本酒
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長野県の高橋助作酒造店、松尾です。
昔やったことがあったような気がしてたけど無かったか。
割と最寄りで売ってたりするからな、秋山とか。
これも本命じゃなかったのですが、まだ新酒が入ってるような酒屋でもなく、何となく目に留まって買ってきました。

なんかクラマスターとかいうフランスの日本酒コンクールで金賞受賞だそうです。
先日、ブリュッセル国際コンクールの日本酒部門とかも発表されてましたが、増えてるんですねこういうの。
ガチでやってるんだとしたら向こうの人が日本酒のどういうとこを評価してるのかは気になるとこです。

今回は長野県の新しい酒米、山恵錦を使用した純米吟醸ですが。
同じ山恵錦で純米、上水内、ひやおろしという商品も出ていました。
やっと名前が決まったような新しい酒米で、もう地域別の商品が出てくるのが凄いですよね。
長野県の本気を感じます。

斑尾山麓産山恵錦59で酒母は磨き39。
生詰めの原酒。





立ち香は穏やかに、薄甘い程度で、香りブンブン丸なお酒ではなさそうです。
含んでみます。
おお、いいですね。
面白いな。
(((あとで嗅いでみるとやはり含み香や味わい通りの香りしますね。
リンゴの酸に薄いクリーム感と、ミネラル。)))


少しカプ系統っぽいんですが、おそらく元からコントロールされているのと、熟成でまたうまく育ってる感じ。
うすめのフレッシュで酸味のあるリンゴとかに、クリーム系、バニラ系のニュアンスがハッキリかつ品よくあって、ちょっとラムレーズンとかマルセイバターサンドな雰囲気もある。
含むと存在感はあるんですが、味わいが香りをブーストしてるような感じでしょうか。
嫌ではないですね。


リンゴっぽい溌溂とした酸が健在でありながら口当たりが滑らかで明らかに出来の良いお酒。
明らかに質が高いです。

甘みもほどほどでうるさくないですし、他の味わい含め一体感があって、面白い他であまりない味わいに仕上がっています。
リンゴからラムレーズン、クリーム、品の良い整った静けさですが、味わい深い。
円みや熟成による程よい練れもありつつ、涼やかなくらいスッとクリアーでモダンなテイスト。
伸び感や、舌にしみ込むようななじみの良さ。
ストラクチャーもしっかりしてて、ややミネラリーに軽くキレ感のあるフィニッシュ。


うん、これいいですね。
面白いです。
この蔵のセンス、またそれについて行ってる原料のクオリティ。

リンゴっぽいニュアンスがありつつ綺麗でスマートなクリーム感。
甘みと酸味をバランスよく感じつつ、円く滑らかなタッチ、伸びやかさ。
軽ーく砂糖を焦がしたようなニュアンスもありながら、構造的なテクスチャー。
フィニッシュも切れすぎずキレ感もあって、フィニッシュ後にははっきりミネラル香も感じます。
これを単に辛口と表現するのはあまりにも幼稚だけどそうせざるを得ない日本の酒文化の底の浅さよ。
これを取り上げた向こうの人のティスティングコメントが聞いてみたい。

これ、面白いですよ。
かなりうまいと思います。
いや超絶うまいです。
こういうのが金賞ってなると、向こうの人も伊達じゃねえなって。

リンゴの紅茶煮にミントとクリームを添えて、あるいは少しカルヴァドスっぽいかも。
リンゴっぽい香りと酸がまだ生きていて、それでいていい意味でスッキリ。
でもクリーム感と、モダンな構造と。
すこーし焦げたようなニュアンスからのミネラル感が、日本酒流のタニックさで、それがバッチリ精緻に決まってます。
深みとか味わい深さもちゃんとあるし。

これ美味い。
飲んでみて?
ちょっとびっくりしちゃった。
めちゃくちゃ上品だよね、上品。
上品で深い。
でも下卑た煩さがない。
流行りっぽいお酒が好きな人でも満足できるような香りとか甘みもありつつ。
静かで綺麗なクリームの伸び、この静けさ。
そこからまた甘み酸味をハイソサイエティ風に感じさせつつのフィニッシュ。
ミネラル感。


ビビるな~これ。
これガチで美味いから飲んでみて。
これがフランスで評価されるとかその時点で現状の日本酒ファン完敗な雰囲気がある(笑)
はなーびとか写楽とか言ってる場合じゃないんだよ。
ヨーロッパ人に鼻で笑われて終わるぞ。

長野ってすごいよね。
黒澤とかも雑に言えばこっち系なんだろうけど、急に脈絡もなくこういうのがぽーんと出てきて。
それでいて別に流行ってる風でもなく、地元で売れるんでしょ?
日本酒文化のすそ野の広さとか感じちゃう。
ワインとか盛んなこともあるのかな~。



2日目。
すこーしビターが強めかな?
ややカプにクリーム感。
適度な甘みと酸がちゃんとありつつ、キリっとミネラリーな辛口テイスト。
確かにちょっと苦渋かったり軽く焦がしたようなニュアンスもあるんですが、奇跡のバランスです。
ピンとこないという方もいるかもしれませんが、ハマる人もいると思います。

改めてじっくり飲んでも、やはりミネラル感はかなりソリッドで、ギスギスしていると感じる人もいるかと思いますがそこ含めて旨い。
カプも煩い一歩手前でとどめてる。
間をつなぐ滑らかな優しいクリーム感がやはり秀逸でいい仕事してますね。
繊細なコク感もあり、きちんと旨味も表現できています。
旨いんだけど、カプもあり、フレッシュな酸味と甘みもあり、フィニッシュのキレ感と。
ほんとに素晴らしいですね。
なかなかないと思います。
例えば頭で結構香るか?ともっても、フィニッシュのミネラル香の清冽さで、余韻も嫌みない。
嫌みないけど長く甘やかさが続きます。

あえて言えば新酒のときにこのクリーム感が無くてどうなるのか。
いや不味いってことはないと思うんだけど、最近の僕の好みからすると少し香りはあるのかなと思うので。
そのあたりどういう風にまとめてくるのか、怖くもあり興味津々でもあります。






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Comments 2

なまっぴ  

こんばんは。
「松尾 純米吟醸 斑尾 生詰原酒 29BY」が出てきましたか。驚きました。
というのも私がお世話になっている日本酒ブロガーさん達のそれぞれ好みを考えて長野県の日本酒を薦めるならこの銘柄というのがあって、機会があったら日誌係さんに高橋助作酒造さんのお酒を薦めようと思っていました。
流石です&この高評価で安心しました。
ちなみにこれ以上は引き出しを持っていないです。

私も今年同スペックを頂きましたが、素晴らしい日本酒だと思いました。
ひやおろしも良かったですし、酒メッセで飲んだ全国金賞を獲った大吟醸も素晴らしかったですよ。
来年もこの蔵の日本酒を追ってみようと思っています。

2018/11/26 (Mon) 00:03 | EDIT | REPLY |   
日誌係  
Re: なまっぴさん


こんばんはです!
数日前にこれを買ったときに、改めて見て近々になまっぴさんが「上水内」を紹介しているのを確認して期待してはいたのですが。
期待をさらに上回る味わいでびっくらこいてしまいました。

しかしこれマジで旨いですね。
そしてこの蔵のお酒を僕に見繕ってくれるなまっぴさんのセンスの確かさにもびっくりです!
これ以上はないというのがたまらなく残念です(笑)


いやしかし本当に脱帽で、他のスペックも飲んでみなければと思いました。
29BYをもう1本行くのか、それとも新酒から拾っていくか物凄く迷うところです。
長野酒の多様性と懐の深さにまた一つ驚かされました。
また30BYも楽しみです。



2018/11/26 (Mon) 00:29 | EDIT | REPLY |   

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