日本酒感想日誌

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【1086】醴泉 大吟醸 蘭奢待 29BY

日本酒
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本編に全く関係ありませんが、右メニューの中にプチ情報というスポットを設けました。
今のテンプレートにしたときに一言コメント欄みたいのは廃止したんだけど、やっぱちょっとほしいときもあるからね。


はい本編。
醴泉、岐阜養老町の玉泉堂酒造さん。

このあいだ義侠をやった時にちょこっとフロンティア東条21の話をしましたが、ここも参加蔵でバッチリシールが貼って利ます。
喜久酔なんかもそうなんですけど、この辺のいうなれば少し昔に名前を売った蔵をきちんとやっておきたいなと。
流行りっぽいのは卒業気味。

あとはあれだ、今年美濃菊をやってよかったんだ。
無風とかもありますけど。

そんでもってハイスぺをやろうと思ってて買ってきたのが蘭奢待。
もう一つ磨き35の純大の醴泉正宗というのがあってそっちがフラッグシップらしいんですが。
歴史好き的には大吟のこの蘭奢待という名前が頭に残っておりまして、首尾よく見かけたので買ってきました。
評会用出品酒のタンクを『蘭奢待』として、昭和63年に醴泉吟醸生原酒を出荷したのが始まりらしいので何とも凄いですね。
いわゆるYK35、山田錦磨き35に熊本酵母というスタイルになっております。
10月出荷なので29BYでしょうたぶん。

一つモノ申すなら、この手のとりあえず純大と大吟で揃えときましたみたいな蔵多いですが。
違いはきちっと商品説明で示してほしいなあと思います。







流石ですね。
価格を考えたときに、それに見合うようなサプライズがあるかといわれるとそりゃ知らんけど。
全く文句ない仕上がりです。

まああマスクメロンというか、メロンにちょいバナナもあるような香りがしっとり。
穏やかで、品よく、バニラ系のニュアンスですとかその中に清冽さ、凛とした雰囲気も。
少しブドウっぽいのも出てくるのか。

含めば角の取れた滑らかなタッチで軽やかにしなやかに甘みが広がったかと思えば、きゅっと引き締まったストラクチャーも。
いかにも大吟醸や純大的な甘みが押していくタイプのようで、一筋酸の流れがあってジューシーで、その辺の表現は繊細、微に入り細を穿つ。
穏やかなのですが色々なニュアンスを秘めた果実味と。
あとは粉っぽいくらいのミネラル感が少し渋いくらいの感じで舞って切れていく。
そしてその奥に、しっかりと、そしてほんのり絶妙なコクを感じるのです。
キレ感はあるんですが、ゆっくりなテンポでミネラル感が舞い上がって、それに乗ってまた香りや味わいが立つんですよね。
引けた後はしっかりミネラル香が香った後、甘い余韻が長く。


文句なしで旨い。
やっぱこれなんですね~。
このあたりのお酒はこの方程式なんですね。
これをただ辛いとかアルコール感とかいうのはナンセンスだと思うけど、一般的にどう評価されるのかはわからない。
これをミネラル感というのかもあれだけど、龍力とか喜久酔の松下米とか、明々白々に共通する味わいです。
このフィニッシュの粉っぽいくらいチョーキーなミネラル感=辛味ともとれるわけなんですが。
この部分が最高なんです。
ここの香り、味わいを美しく巻き上げながらslowlyにフェイドアウトしていく様。
これに気づいちゃうとねえ
もうすっかり辛口おじさんですよ。

醸造法なのか米なのか僕は専門家じゃないので知らないんですけど。
やっぱりわざわざこれを使うというのはお米なんでしょうねえ。
こだわってる系のいいお米、特に山田錦に出てくる頻度が多い気がします。

いやしかし大まかな設計の上で細かいとこ見ても、明らかにクオリティ高いですよね。
香り、味わい、そのバランスでどこをとっても雑っぽいところなく、スキなく決まってます。
そして質感。
素晴らしい。

閑話。
ちょっとググると例えばとあるブログで『酒エキスが少なく、醸造アルコールの辛さが際立つ印象』なーんてコメントがありました。
それが間違ってるわけじゃなくて、そう取る人もいるんだろうなあと素直にそう思います。
僕も何年か前ならアル添っぽい辛さもあるなあ、やっぱカプガス最高だわ!とかしたり顔で言って終わるかもしれません。
でも今になってみると、これをアル添がどうだとか、ただ辛いのがどうだとか言ってるのはあまりにも幼稚で鼻で笑わざるを得ません。
いや別にマウント取るわけじゃなくて。
好みは変わってくもんだし、評価されてるのにはそれなりの理由もあるもんだから、お酒好きならあんまり決めつけすぎずに色々飲んでみなよと。
前ダメでも懲りずに飲んでみてください。
7年も毎日飲んでいて、やっと今頃わかるようになってくることもあります。


2日目。
ふんわりメローかな。
いや味わいの部分ね。
昨日より淡く感じ、その分ふんわりと軽く滑らかなタッチが出ます。
もちろん後半は辛口の後にミネラルっぽい香りが鮮烈に出て文句のつけようはありません。
大変結構な美酒でございました。

これに慣れちゃうとほんと夢中になっちゃうというか辛いんだよね。
出来がいいものならともかく、今一番手に入りやすいゾーンが緩かったりブヨついたり感じてしまう。












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Comments 5

名無し酒飲み

十分マウント取ってますよ・・・。(笑)

  • 2018/12/15 (Sat) 10:45
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日誌係
日誌係
Re: 名無し酒飲みさん


色々飲んでみなよというエールと、色々飲めよという自分への戒めですよ(ハナホジー

  • 2018/12/15 (Sat) 15:17
  • REPLY
みりん
このお酒も安心して買えます

日誌係さま

あのお酒は飲んで感想を書かれているかな・・・なんて思いつつ検索をして、今日はこの記事を見つけました。(笑)
蘭奢待も勿論私も大好きな酒の一本です。最近は特に安定度が高く安心して購入できます。生が主流の頃には購入時期による状態の差が大きく(当たり前ですが)しばらく遠ざかっていた時期もありました(;^_^A
醴泉正宗は純米系なので価格が高いだけで個人的には別物と思っていますが、こちらもまた純米系にありがちなブレによって好ましく感じない経験があり、暫く遠ざかっていましたが、つい最近飲む機会が有り、その辺が改善されているように思われました。少なくとも現行商品では好ましくない要素は無く、安心して購入できる一本と言えそうです。

H30BYから新商品も幾つか出ているようですね。これらはまだ試飲程度しか飲んでいませんが、期待できる蔵なので蘭奢待を中心に順次購入して飲んで楽しみたいと思っています。

  • 2019/07/13 (Sat) 14:54
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日誌係
日誌係
Re: みりんさん



僕のようにこの10年の日本酒ファンだと、やっぱりまず十四代や而今があって、今の売れ筋の蔵があり。
そういう序列で、この辺は少し古いイメージがあって、さほど人気がないし飲む経験も多くないんです。
やっぱりこのあたりはじっくり向き合わないといけないなというのが最近の感覚です。
一つの到達点として極まっていると思いますね。
磯自慢も黒龍もそうですし、醴泉、義侠。
あるいは松の司や龍力。


なので情報感謝です!
醴泉正宗はまた別物ですか。
ちょうどそろそろ次のものをと考えていたので迷いますね。
ミドルレンジのスタンダードな山田錦の純米吟醸なんかも良い気もしますし……。

  • 2019/07/15 (Mon) 01:13
  • REPLY
みりん
To 日誌係さん

流行の圧力はどうしても大きいですし、初期に十四代で感動してしまったりすると、もっと静かで美しいお酒のその美しさに気がつかなかったりするような気がします。たかだか十年でこうしたお酒に同じような感動を感じて頂け、個人的にはとても嬉しいです。

醴泉はミドルレンジも美味しいですけど、逆にそういうのは試飲などで味を確認するだけで、家飲みではもっぱら蘭奢待などです。美濃菊の二年熟成の4合二千円台の商品が10年くらい前にはあったのですが(PBとかの特殊商品かもしれませんが)、これも静かで深みがあり、それでいてちょっとふっくらした厚みも感じる良い酒で、とても気に入っていた思い出が有ります。

  • 2019/07/15 (Mon) 15:15
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