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日本酒感想日誌

【1281】春心 山廃つくり 本醸造 30BY

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行った人も多いかと存じますが、先日日本橋高島屋で日本酒祭りが開催されまして、ちょこっと覗いてきました。
中でもこないだ飲んで非常に好印象だった春心が来ていたのでおっ!と思って、試飲がてら蔵元杜氏の西出裕恒さんと少しお話させてもらい、2本購入してきました。

試飲しても思ったのですが、芯がしっかりしていてブレが無いですよね。
裏書にもしっかり考えているとことが記載してありますが、話してみても落ち着いているんですけども考えていることをちゃんとお話できる知的な方だなあという印象でした。

春心シリーズでいうと地元向けということで、五百万石にこだわって製造していること。
すっきり系と思われがちな五百万石なんですが、ある程度しっかりした味わいの表現を目指していること。
特に甘辛しゃんというような表現をなさっていましたけど、それなり甘くて辛味もあってキレもいいというようなお酒が美味しいと思って造っているともおっしゃっておられました。
蔵癖かまあ造り方もそうなんでしょうが麹がしっかりグルコースが出るので自然な範疇でそれなりに甘みが出るんですよ~みたいな話もしてたような。

本当に今後が楽しみな蔵で、近場でいうとこだまさんで取り扱ってるようなので、まだ飲んでいない生なんかもねらっていきたいですね。
今回は蔵付き酵母を使っているのかな、その山廃で本醸造になっています。
本醸造的なキレ感が生もと純米とはまた違いますよね~というような話でそこを意識しているそうです。
五百万石の65。






まずは冷たいところから、室温に戻しながら飲んでいきます。


当然試飲もさせてもらってましたが、改めて飲んでも良いですし、前回飲んだ生もと純米とかなり近しい味わいに仕上がっています。
自然な程度の甘みから、クラシック感もあるんだけど少しトロピカルでもあるような酸味、そしてほんのり熟成したようにやや茶色く田舎の木造の家を思わせるような旨味感。
酸味は乳酸系のコクがあるようですっきりクリアー、温度が上がってくると少しだけパウダリーに白粉?
全体に少しスッキリめの仕上がりかなという気はしますが、軽やかに滑らかにいい味乗り。

酸味が凄く魅惑的で、浅漬けやヨーグルトなどそんな発酵系のものっぽいもののようありながら、ブライトで少しパイナップルというかトロピカル系にも向かっていけそうな気もします。
その酸味をいい具合にマスクして角を取り繊細な重なりを見せる味わい、軽やかな滑らかさや柔らかな
糖感みたいなものがかぶさって懐もつくりつつ、ピッとミネラルっぽさ、そしてやはり少しだけビビッと本状的にアクセント強めといったところでしょうか。

やっぱ良いですよねえ。
他の人が俺みたいにハマるかっていうとそんなにハマらないかもしれないけど、個人的には色んな角度から見ても楽しめるお酒でスキがないなあと思います。
しみじみなんですが、そこまでオッサンっぽくもなく、キラッと光る瞬間もあるんですよ?

生酒はもっとガツっと濃いのかな?
それはそれでいいんだけど。
もう少し甘みや、味わい全体を出しても面白そうだなと思いつつも、このバランスが良いんだよとも思う。

気に入っているのは自然な、まさにナチュールな雰囲気の軽い甘み酸味、それがやり過ぎてもないしね。
それでいてたたずまいの潔さというか、行ってしまえばピッと適度にミネラル感や辛味があって、味わいも強すぎないでいい意味でのスッキリ感。
ほっと来るような地方の鄙びた茶色いニュアンスは好みがわかれるんだろうけど、断じてヒネとか嫌な熟成感のようなものとは異なります。
身体がほっと緩む。

このお酒でいうとスッキリ感からやや枯れたイメージが想像されて、その点もっともっとドライに寝かせていったときに例えば辨天娘のようになってくるんじゃないかなあ?なんて想像もできます。
ただちょっとだけ可憐さ、チャーミングさもあるのが何となく古都金沢といったような感じですねえ。
じゃあもっとエキス感を出してボディとかボリュームを出してってほうが簡単に思いつく路線だと思うんだけど、そうじゃない絶妙のバランス感。

たぶんどの商品でも基本の方向性は守りつつ違いも出せる造り手だと思うので、他の商品を飲むのも凄く楽しみですね~。
次は、一代限りの酒とおっしゃっていた、自分の名前を冠した裕恒へ続きます。

つか冬に合う。
今度飲むときは絶対蟹買ってくる。
アジの南蛮漬けとすげーあってきたりする、そこに暖かいものも添えたりして。
これもう半年くらい寝かせるとか、少し高い温度で寝かせるとかしてもう少し雰囲気出てきたら手が付けられないくらいのお酒になる素養あると思う。

お燗。
熱くつけたって悪いってことはないんですが、ややすっきりクリアーで酸も高いので、おススメの通りぬるめのほうが優しくニュアンス感を楽しめるでしょうね。



2日目、常温近くで飲んでみると、まったく落ちてない。
そして甘みとかバランスは違うんだけど裕恒と同じニュアンスの味わいである。
ほんとに良いですし、マジにブレが無くて表現したいことがきちっとしてるんですよね。
バカみたいにとりあえず18号で造っとけ見たいなアホとステージが違う。
惚れ込める造り手。

しっかり甘やかさもあるし、クラシックな木造老舗旅館、指定文化財みたいなニュアンスと、それが嫌じゃない一体感のある深み。
酸味はモダン系の生もとや山廃のように溌溂として、オカルト的に言えばさっぱり酔い覚めのよさそうな。
うめえ。


石川かあ~菊姫ももっと金出して飲んでみないとと思ってはいたんだよね。
天狗舞もそうだし、宗玄も手取川もそうなんだけど。
年末に向けて石川強化モード入ろうか。




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