日本酒感想日誌

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【1304】府中誉 渡舟 テロワール 太田ノ谷2018

日本酒
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原料厨、いいお米フェチの僕には見逃せない商品。
わざわざ買うまでもないかなーなどどチラ見してたんだけど、酒屋で遭遇したらそりゃあ買います。
ワインのようなテロワール表現は日本酒では難しいとこもありますが、やはりいいお米のお酒は美味しくなると思っています。

俺も昔ちょっと勘違いしてたとこがあったんだけど、テロワールって畑によって味が違うってことじゃなくて、味は違わないけど明らかに1ランク上のお酒ができる原料の取れる土地があるってことだよね。
ちょっとニュアンスが難しいかな?
日本酒だと畑違いで味が違いますよーって畑違いで複数売ってる商品が多いじゃない?
そうじゃなくて味わいの方向性は一緒なんだけど、格が違うってのがテロワール。
味が全く違うってのはそりゃお米の品種とか酵母とかが違うとかって話。
でも本当のテロワールやっちゃうと格の低いテロワールのお酒は売れなくなるから、いいテロワールのものを高く売るしかない。
だけどもそれを受け入れるだけの文化とか日本酒界にはまだ無いですよね。
特Aとか言っても、そんなん変わらんやん?といっている人が99パーでしょう。
ウイスキーでいえばカスクが違えば全く違うという話なんですが、その辺の感覚をシリアスに考えてる人ってほんとにごく少数ですから。
よほどの酒好きではないと肌感覚で理解できてない。

閑話休題。
茨城から渡舟府中誉ですね。
あるいは太平海
短稈渡船を使用した渡舟、それ以外の酒米で醸される太平海ということらしい。
かつて茨城に住んでいたこともあるので、わりと馴染みのある銘柄ではあります。
茨城のお酒って意外と都内で売ってないからなあ、霧筑波とか紬美人とか。
一品は杜氏さん変わって飲んでないけど、サバデシュがスマッシュヒットしたとか。

短稈渡船という酒米についてはなかなかややややこしいのでここでは触れませんが、滋賀県にルーツがあって山田錦の親というような銘柄。
それが絶滅寸前だったのを茨城県内の研究所に残っていた種もみから復活に尽力したのがこの府中誉で、その酒米から取って渡舟という銘柄を出しています。

スペックは非公開。
筑波山麓八郷盆地太田地区は府中誉が渡船の契約栽培をお願いしている地域の中で最も良質の渡船がとれる地域らしく、全国新酒鑑評会で4年連続金賞受賞したその出品酒は全てこの地区のお米だそう。

以下、引用。


収穫の秋、この谷では寒気層と暖気層が上下逆転し傾斜沿いに谷奥へ暖かい空気が昇っていゆき、朝霧が立ち込め、田んぼ全体が温暖な優しい空気に包まれます。この気象条件が最高品質の「短稈渡船」を育みます。




稲穂に身が詰まる秋、急激な気温の低下があると、稲は子孫保存のため本能的に慌てて早く結実しようとし、内部が硬くなり、硬い米になる傾向があるといわれています。ここ太田ノ谷の「短稈渡船」は収穫の秋、10月中旬に収穫を迎えるまでの数週間、寒暖層逆転の気象条件により、温暖で穏やかな空気に抱かれ、焦らずゆっくりと結実し内部がふんわり詰まってゆく。それによって特有の柔らかい米質に仕上がるのです。この太田ノ谷の「短稈渡船」特有のやわらかさが、麹の破精込みと低温もろみでの適度な米の溶けを生み、糖度は少ないながら芳醇で瑞々しい酒質が醸し出されるのです。




■ドメイン:筑波山麓 八郷盆地太田地区
■標高:55-70m
■気候:暖寒層が上下逆転し、秋冬に山際の谷が温暖。収穫が10月中旬になる「渡船」に適する
■土壌:雲母を含む砂礫質に粘土質が入った水はけのよい混合土壌




芳醇で瑞々しい香味が口中で際立ちます。お食事と共に召し上がっていただきたく、香りと甘味はあえて控えめにしているにも拘わらず、この芳醇さと瑞々しさが醸し出せるのは太田ノ谷産短稈渡船ならではの特徴です。お食事と共に長く楽しんでいただけるお酒です。




特設サイトなんかがあればいいんだけど無いので、酒屋さんから大量に引っ張っておきました。
南向き斜面の圃場約1町歩(=ヘクタール)に限定して醸造、だそうで。
3方向を山に囲まれた谷という地形→これは特Aなんかでも何となく察してたポイント。
南向き→確かにワインの畑で土壌もそうだけど南向きで~標高が~みたいな話あるよね。
いや、ほんとこういう商品は素晴らしいと思います。








ほうほう。
かなりミネラル感がソリッド、軽やかでリンゴ系の香味もありつつ、しっかりお米の味わいも感じる。

なかなかいい線行ってます。
たぶん好きな人多いんじゃないのかな?
澤屋、いや風の森かなあ。
これ飲んで風の森じゃないじゃん、っていう人はたぶん今のフラワリーな風の森に毒されてる人。
やっぱり賀名生なんかもちょっと思い出す。


かなりはっきり甘みもあるが、これがフレッシュ感やミネラル感、酸味だけだとちょっとぺらっとして、ただスイスイ飲むだけのお酒になるけど。
これは確かにお米ジュース感がきちんと溶けています。
何なら少し甘みが出てるように感じるので、そこを抑えて逆に寝かせはもう少し寝かせて熟れさせてみるとか。

あとこれ昔の俺もそうだったけどガスっぽい?と思う人いると思います。
たぶんそうじゃなくて、これが僕が言ってるミネラル感ですね、そういうとこでも教材になる良いお酒だと思います。


うん、全くスキがないですね。
いい意味で餡子のような甘み感もあるけと、わりと表面のテクスチャ的なとこでは軽快さがあり、酸味とフレッシュなみずみずしさもある。
さっぱりフレッシュにモダンさなんかもあるんだけど、しっかりお米の蕩ける味わいがある。
もちろんミネラル感も秀逸。
何だろうな、鮮やかさとか艶やかさがありますね、質感として。


まあこれは飲んでみてよ。
10月リリースだけどさほど有名でないし探せば年内なら売っているだろう。
山形正宗なんかとも近しい文脈はあるけど、あれは少し上級者向けなとこもあって、こっちのほうが素直かもしれない。
とりあえずコレと、山形正宗くらいは飲んでおいた方がいいと思う、日本酒好きを名乗るなら。
こりゃ買っといてよかった、見逃さなかったことを神に感謝、人徳ですね。


1haって100メートル×100メートルか、めっちゃ狭いな。
狭すぎてグーグルマップじゃかなり良く見比べないと場所の特定すらできんよ。
やっぱこれが2000円とかで売っちゃいけないと思うんだよね。
せめて2万円とかそういう話だと思う。


2日目。
やはり澤屋まつもと系ですよね。
やっぱ少しガスが溶けてんのかなあ。
はっきりミネラル感も。

香るお酒ではないのですが芳醇というか、つややかで鮮やかな香味が味わいから立つようなイメージ。
少しクリアーで軽いかなと思うポイントもあるけど、折り合ったポイントではしっかりとお米の甘み旨みを感じる。
もう半歩重くてもいいかなってくらい。

いやしかしまあ太平海など含め、他のものも飲んでみないといけませんね。
ただこのキュヴェはずっと造っていってほしいと思いますし、もっともっと造りこんでいってほしいなあと思います。
























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