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日本酒感想日誌

mitosaya 薬草園蒸留所 039HEBESU HYUGA/040FIG FEST

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細かい定義は色々あるんですが、フルーツブランデー(オードヴィー)。
近年クラフトスピリッツへの注目が高まっていますが国内でも例外ではなく、ごく小規模なものでいうとアルケミエ辰巳蒸留所とかあんな感じの並びでお話すべきかもしれません。

mitosayaは代表の江口氏が、南ドイツの蒸留所、Stählemühle(スティーレミューレ)で蒸留家クリストフ・ケラー氏の元で蒸留技術を学んだうえで開設した蒸留所。
このクリストフ・ケラーって人はあれですね、モンキー47ジンのマスター・ディスティラーという人物ですね。
スティーレミューレではフルーツブランデーも造ってるそうです、しらんかった(この辺の事情は記事の最後にちょっと触れます)。

mitosayaに話を戻すとその江口さんとお仲間が、千葉県大多喜町で2018年11月のオープンした蒸留所だそうです。
大多喜町にもともと町営の薬草園があってクローズしてたそうなんですが、町の跡地活用計画案公募を経て、こちらが20年間借り受けるという経緯。

いちおう販売スタイルに触れておくと、月1回オープンデーが設けられており、現地に行けば買えるらしいです。
ただし今回のコロナ渦により、4月5月はネット販売ということで、4月分を入手してみました。
大多喜町というといすみ鉄道の沿線で、終着のいすみ駅は木戸泉があるし、関東近郊の鉄道旅としてうまくプランニング出来たら楽しいところかもしれません。






これは僕のある種の固定観念で、フルーツブランデーというと果物100パーで果実酒をつくってそれを蒸留したものというイメージがあるのですが、フルーツによってはそういう形が難しいものもあるんだと思います。
それでここの商品を見ると、あの手この手でテクニカルなこともやって、商品を仕上げているみたいです。


■039 HEBESU HYUGA
宮崎県日向市、成合へべす園の無農薬のへべすを使用。
実と皮に分けて、実は発酵の後蒸留、皮はライススピリッツに6週間浸出の後蒸留。
というわけで原材料表示としては、へべす(宮崎県日向市産)、ライススピリッツ、水(岩手県釜石産)。


爽やかな柑橘の甘酸っぱい香り!
含んでもなかなかの複雑さがありますね。
柑橘の青苦い味わいが、酸味や香りとコラボしていたり、それでいてちょっと品のいい白粉感のある甘みがあったり。
鮮烈な、スパイシーなほろ苦さなど。

ややジンとかそっちよりの商品になるでしょうか、おそらくは皮を浸出したライスピリッツ多めでしょう。柑橘で糖分も少ないししょうがないだろうけど。
日本の酒税法では、果実酒を蒸留したものをアルコールやスピリッツでかなり薄めても、品目はブランデー扱いになるそうで。



■040 FIG FEST
埼玉県川島町のいちじく(ドーフィン種)。
3週間の発酵の後、蒸留。その後ステンレスタンクで6ヶ月間熟成。
いちじくの葉で作ったスピリッツと、一部取りおいてドライにしたいちじくを2週間漬け込んで果実味を加えます。
後述しますが、製菓用、ということになっています。


これも良いですね。
イチジクのむせかえるような濃厚な風味に、きちんと果物を発酵させた味わいもある。
少し青くピリッとしたようなところも。







まあこんな感じで。
買うのが大変なのであれですが、手に入るならやってもいい。
500ミリもあるみたいなんだけど、100ミリのこの瓶は見た目重視過ぎて実用的じゃないなあ、量も少ないし。
これならむしろ1年契約の頒布方式でやってもらったほうが色々飲めるしありがたいかも。

僕がmitosayaを応援するのは1つ大きな理由があって、それがメタノール問題。
フルーツブランデーめちゃくちゃ美味しいし、もっと売ってほしいと思うんだけど輸入量が少ない。
何でかというとメタノールって果物のペクチン部分に多く含まれるから、フルーツブランデーってこの規制量にすぐ引っかかっちゃう。
メタノールってたくさん飲んだら危険だから基準値があるんですが、日本ってこれがやたら厳しくてEUと比べると1/5、アメリカと比べても1/3とかでアウトらしいんですよ。
だから基準超えちゃったものは製菓用としてmitosayaは売ってるんですが、海外のものだと検疫ではねられちゃうと。

先日やったカポヴィッラなんかも全然売ってないのは、基準値のクリアできたごく一部のボトルしか入ってこないからなんですね~。グラッパとかも全然ダメみたい。
2020年3月に法改正して、ほんのちょっぴりだけ基準緩和したみたいなんだけど、ほんとふざけんなって話。
カポヴィッラはもともとそんなに多くなくて、もしかしたら今回の改正で輸入できるボトルがかなり増えるかもなんて話だけど。
とにかく正直カポヴィッラがあれば苦労してmitosayaなんて買わなくていいんだけど(冗談ですよ)、mitosayaには規制緩和のために頑張ってほしい。
そしたらもっとほかのフルーツブランデーもグラッパも入ってきて酒飲みからしたら楽しくなるかもしれない。
だから頑張れ。










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