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日本酒感想日誌

シュヴァリエ・モンラッシェ2002 ブシャールP&F

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明日から自主的にお盆休み。
というわけで上半期の奮闘を祝ってちょっと良い奴を。

ハーフです。
ちゃんとしたとこでたまたま売っていて、価格的にハーフはありがたいなと、0.5秒も迷わずに買ってきました。
何と言ってもシュヴァリエなのでこれでも27000円とか、まあバックヴィンテージということを考えたら高くはない。

ブシャールP&Fは大手で経営はアンリオだっけ?
シュヴァリエ最大の所有者で、ラ・カボットという特別なキュヴェも出してるけど、残念ながらノーマルです。





輝くゴールド。
そして強度はともかくとして、流石に文句ない香りが瓶口から香る。

おお~すげ。
流石にハンパないな。
甘美なケーキのような香りから、重厚なミネラル感!

熟しているが当然嫌みなし。
かなりバターっぽさというか、あるいは樽系のアロマがはっきりしていて、まあハチミツというのが一番しっくりきます。
ハチミツたっぷり甘ーく焼き上げたパンケーキ、あるいはクリームブリュレ?
そこにカリンから始まって各種フルーツがあるのだが、案外レモンやグレープフルーツ、青いリンゴなど若さもある。
さらにかカシューナッツのトッピングが入ってマロンか確かに……あとは高貴な香ばしさがあるなあ。
かなり香ばしいといえば香ばしい。

味わいも嫌みなし。
これが最高ではないにしても、このクラスになると流石にケチのつく要素がないのか。
豊満なアロマを甘さとしつつも、味わい的には甘くないワインであるのですが、グイグイ飲めてしまいます。
酸味も元気だがさすがに熟成しているので溌溂というわけでもない。

特筆すべきはミネラル感で、これはもう一口含んでバカでもコレか~とわかるやつ。
塩気があるとかじゃなくて、濡れた石みたいなのが、鮮やかにパッと出てキレ感へ、みたいな。
塩気だってあるけど決して塩気オンリーなミネラル感ではない。
強く太く明確にそびえたつ。

いやー痺れるねこれは。
芳醇な甘やかさと湧き上がるようなミネラリーのはざまで、様々な要素が万華鏡のように。
白い花や、清楚なスパイシーさなんかを感じる瞬間もあれば、ある種の焦げた木である樽とかビターさを感じる瞬間もあるんだけど、それが嫌じゃなく魅力的に飲めてしまう。
当然余韻は芳醇な余韻が圧倒的に残る。


いよいよ後半へ、本領を発揮して脳を焦がすような強烈な甘い香り。
ハチミツにエシレバターにナッツ、マロン。
含んでもほんの少し甘みが出てきつつ、それでもこんなこと言ったら怒られるかもしれないが、ゲヴュルツで感じたような白い花や清楚なスパイシーさ。
あえていえば、そこまで舌に絡むような粘性ではなく、ある程度さらっと飲める。あくまでも程度の話。
少し香ばしさを添えつつ、何とも言えない余韻はただ甘いだけではなくある種のお香のような高貴さ。

しかしこのミネラル感は凄い。
鋭いとか硬いとか飲みにくいとかそういう次元ではないんだよね。
ある種の重厚さ太さを持ちつつ野暮ったくないというか、頭の中でもうズガンッと屹立するような感じですね。
味わい的にもミネラルと言っても色々あるんですが、最上級の甘い石?w
そびえたつ山地の存在感と、澄んだ空気に息を飲む。

いや~たかがハーフのボトルで語りだしたらキリがない。
ふわっとしたり、微妙に粘性が出たり、ふわっとしつつ精緻なミルキー感も出たり。
それでもとにかくミネラルが突き抜けるような鮮やかさでもしかしたらまだこれからなのかもね。
ちょっと思い出したのは熟成感的にはジャックプリウールのコンベット2002(あれも2002か……)。
あれはかなり良い線いっていてお買い得だったのか~プリウール良いのあったら拾ってみたい。
あれよりはやっぱりミネラル感の天に昇るような感じが違うけどね。熟成感は似てるような気がする。
ソゼの2006はどうだったかな、もう1本あるけどまだ寝かせたほうがいいのだろうか。
やっぱピュリニーのいいのもっとちゃんと集めておきたいな、人生で何本飲めるかわからないし。

これは唸る。
この例えば語弊があるのだが、いい意味でシェリーやブランデーっぽさ、酸化的?
拒絶するようで、もはやそんなレベルでもない大自然なミネラル感。
芯はドライで骨太で人を拒むようで、表面はふわっとしていたり頭が焼き焦げるくらい甘美な甘やかさがあったり、清楚なブーケスパイシーがあったりもうわけわからん。



ハチミツ、バター、ナッツと来てのマロン、モカか。
少しシャンパンのタレっぽさもわかるので、シャンパンもちゃんと寝かせたら美味いんだろうな。
うへえ、でもこの甘さやバター感、それに対するミネラル感、その間をつなぐような色々な風味だったりスーッとした酸味だったり。

ミネラルも決して軽く微粒子パウダーが舞うという感じではなくて、重く太めなんだよね。
それで頭のてっぺんのてっぺんまでズガーンと突き抜けていくのが凄み。

この1本を飲むだけで本当に感性が磨かれ、色んな知見を得られる。
めんどくさいので豚の冷しゃぶとか食べてるけど、たぶん低音調理したジューシーな肉は合うだろう。
それも牛肉じゃなくてしっとり豚肉のほうがええわ。
近くてもピュリニーとシャサーニュ、あるいはムルソーは全く違うだろう。
モンラシェのシャサーニュ側とピュリニー側でどれくらい違うのかな。

そして日本酒も負けてるわけじゃないぞ。
やっぱり山田錦は他とは違う凄みあるし(他でそれっぽさ出す技もあるけど)、東条と吉川じゃかなりキャラクタが違うし。
突き詰めていけばこれくらいの表現も不可能じゃないと思うんだが。

それにしてもワインのクリマ、AOCは凄いわ。
明確な差があるし、自然に対して畏怖の念を抱くし、それを人間の手を通して表現してるとこなんか宗教でありアートだよね。
まさにひざまずく、それがキリストでもアミニズムでも何でもいいんだけど感覚的には世界共通だろう。







2 Comments

みりん says...""
こういうワインは本当に素晴らしいですね。
私が白ワインで初めて深く感動したのがシュヴァリエ・モンラッシェ(造り手はミッシェル・コラン・ドレジェ)だったので、感慨深く拝読しました。

>そして日本酒も負けてるわけじゃないぞ。

こういうワインを経験しながらもそう思ってくれる日本酒好きは、妻以外にはほとんど見たことが無いので、この言葉はとても嬉しいです。

ムルソーやシャブリも興味深いものがありますので、是非またこうしたワインの経験を踏まえて、日本酒の素晴らしさをレヴューし続けて頂きたいと思います。
私は過去にムルソーはメゾン・ルロワの一級畑、シャブリはヴァンサン・ドーヴィサの一級畑の適切に熟成されたもので深く関心したことがありますが、同じ日に飲んだ日本酒の熟成酒も感動的に良い状態で、全然負けていませんでした。醸造酒はやっぱり熟成による向上が大切なのだと感じます。

(メゾン・ルロワは今では凄い値段になってしまっているようで吃驚です)
2020.08.06 15:04 | URL | #- [edit]
日誌係 says..."Re: みりんさん"

このクラスになると流石に凄いですね。
素晴らしい味わいに感服しました。
もっと安ければいいのですが(笑)

奥様素敵ですね~。
でも本当に日本酒でもいいものは一部こういうワインと通じる感覚もあって、もっともっと上を目指せると思うんですけどね。
なんでも美味しいという日本酒ファンよりも、日本酒の可能性を信じているというか。

ルロワはもう無理ですね。
ラヴノーやドーヴィサのようなシャブリのトップもおそらく好きなのですが、飲み頃のヴィンテージが手に入らないんですよね。
シャブリはもう少しちゃんとやりたいなあと思っているのですが。

2020.08.06 19:29 | URL | #- [edit]

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