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日本酒感想日誌

【1440】菊姫 純米ひやおろし 2019BY

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来年は菊姫をちゃんと飲まないといけない。

スペックはそれぞれ違うのだが、にごり酒、吟醸あらばしり、山廃純米無濾過生、山廃純米呑切原酒、ひやおろしと季節に応じた商品があるので追っていってもいいだろう。
あとは鶴乃里の生・火入れと、ハイスペックは熟成でいいだろうし。
その他はスルー気味でもいいだろう。
それよりも荒走りとか生とかを適当に寝かせてどうなるかのほうが気になる。

今回はひやおろし。
ひやおろしは純米で65なんだね。山廃純米系は70。
とはいえその辺も全部吉川山田錦なのがほんと最強。






やはりこのお酒が他と一線を画すのは酸味と質感。
滑らかだけどビビッド、エネルギー感など言い出したらキリがない。
良くも悪くも独特の弾力のようなものもあるし、奥から匂い立つようなキャラメルのようなコクのある甘やかさもある。

このお酒に関してはややメローかな。
少しブドウなんかも感じさせつつ、程よく落ち着いてしっとり、やや育ったエキス的な甘旨みは優しく餡子のよう。
そのあたりが若干中途半端な気もする。
もっと荒々しくてもいいし、逆にもっとガツンと酸味と熟成が行くとこまで行ったコンディションでいい。
結果美味しいは美味しいけど妙にお上品さも。
ただ各要素であるとか、ポテンシャルみたいなのは好きな人であればはっきり感じられると思う、これがベストであるかは置いといてね。
ポテンシャルは十分、あえて言えば中途半端。
やっぱりちゃんとしたお酒なら、ひやおろしは中途半端なとこでゴールは先にある。



とはいえやはり唯一無二の雰囲気がありますね。
小手先の、上っ面だけ酸出しましたモダンでしょ?みたいなお酒とは土俵が違う。
コツンとセンター前に合わせたヒットでいいやというんじゃなくて、もうガッツリフルスイングで場外ホームラン狙いです。

濃醇でエキス感だってあるんだろうけど、つるりと磨きあげられた酸味にシームレスにつながってる。
でもそのそこがあるから酸味もキマる。
軽薄でなくて、宝石の内部まで見通せるような深みと輝きがあり、もっちりとした弾力がある。
ヘタすればこれブヨつくといって一蹴するとこなんだけどそれができないんだよなあ。
奥底から湧いてくるような香水感のあるブドウっぽいようなニュアンスが少しあり(兵庫の一部のものにあったりする)、少しエキス感が出てきそうなとこを、ややスモーキーというか掠れ、いやパワフルなキレ感で持ってくのか。
適当に温度上げて寝かせて熟成感だしてありますひやおろしでしょ?みたいなお酒ではない。


ある程度掴むまで、あるいは飽きたというまでは年に1本じゃなくて5本くらいは飲みたいお酒。
あとこのお酒に関しては今も昔もこの路線で美味いというのは凄いと思うし、これを持ち上げてた昔の人のほうが本質をわかってたんだろうなあと思う。まあその他が無かったこともあるんだろうけど。

これを飲んで、名刀正宗の喜縁はさらに腑に落ちた。
今期現状はややキマりきらないとこがあったのだが、これをサブテキストとしてやると、このあたりのお酒に対して理解が深まる。
根深いのはこの辺のお酒をテキストとして持ってこれない業界だろう。

段々纏まってくると、もう寧ろ程よく優しくブドウ系の甘みみたいなのがメインになってくるから面白い
俺なんか逆に少し物足りないと思っちゃうんだけど、大ぶりの碗に少し注いで呼吸させてほんのり冷えてるくらいでサーブ。
少し加水か氷でも落としてやるくらいでもいいのかもね。
ただ少しタニックな感じとか、粉っぽさクリーミーさ、掠れスモーキーみたいなのも捨てがたいけど。パワフル。










2 Comments

みりん says...""
こんにちは

菊姫さんのお酒への良いレヴューを拝見すると、嬉しくなります。
菊姫や黒龍、義侠等の古豪のような蔵は十四代以降のスタイリッシュな方向性の蔵よりももっと評価されて良いと常々感じています。日本酒らしさを捨てずに深みがあって、料理に合わせても良くて単体でも楽しめるなんて最高ですよね。

普段飲む事は今は少なくなっていますが、山吟原酒や大吟醸の熟成酒を中心に私ももっと飲むように心がけたいと思います。
2020.09.21 16:36 | URL | #- [edit]
日誌係 says..."Re: みりんさん"


菊姫はこれまであまり飲んでこなかったのですが、この1年くらいで開眼しました。
やはり、古豪の蔵が培ってきた日本酒らしい味わいのほうが最近は魅力を感じますね。
もちろん今っぽいのも悪くはないんですが、本流はこっちでしょうと思ってしまいます。

2020.09.27 21:48 | URL | #- [edit]

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