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日本酒感想日誌

【1513】龍力 純米大吟醸 米のささやき 秋津 生酒 氷温10年熟成

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さあどうなんだ。
はたして飲めるのか。
正直生だとは思っていなかった。





さすがにそれなりに色がついていて、熟成香もあります。

飲めるね~さすが龍力だ。
シェリーや濡れた石、上品なナッティさや少し玄米的な香ばしさといったニュアンス。
まだ甘みがしっかりと生きていて、酸味もそれに寄り添う上質なものがあり、味わいがぐぐぐ~っと続くのは長期熟成酒ならでは。
舌で長く味わうと、まとわりつくようなねっとり感も感じつつ、ビビッとしたアタックからスッと頭蓋へ抜ける硬質な香りというようなものも。

しかしこれは参った、さすが龍力の秋津だ。
生だろうと10年だろうと関係ない。
細かいニュアンスは当然として、まずとにかくまだしっかり甘い!
ふわっとエレガントで、熟れた甘みが優しく蕩けるようなところもありつつも、芯はしっかり通っていてまさにグランクリュの骨格だ。
すばらしい。

ただあえて言えばこれが5万とか10万ではだめなんだよ、自国の酒なんだし。
日本酒業界はこういうお酒を2万とか3万で安定的に出せるようにならないといけない。
龍力クラスの酒質になれば熟成は酒屋や個人に任せてもいいかもしれないが。
これ僕は2万の税だったわけですが、ワインなんかと比べて極めて適正か、まあ3万4万くらいなら出してもいいかなーという感じ。
逆にこれと比べちゃうとその辺の1万とかの日本酒はよほどじゃないとゴミだろう。もちろんワインと比べてもかなり割高感が出ちゃうと。


しかし細かいことはさておきこれは素晴らしい!
最近飲んだ中で比較しうるのはやはり菊姫しかないのだが、菊理媛だとちょっと弱い、山吟原酒24BYと比べてどうかな。
本当に甘くて、マスカットとかそんな甘みも相当な純度と強度で生きていて、かつ紅茶感とか少しエロティックな細かいニュアンスとかね。
あえて言えば少しマッタリしすぎてくるかなというところはあり、そこのポイントは自分で探ってくれ。
奥吉川ブルーみはあるな、確実に。こっちのほうが磨きの分ピュアなのとか熟成分はあるが、やっぱり龍力が完璧に仕上がるとこういう域に行くんだね。
そんなに強くないけど酸の響きや残滓ははっきりあるし、ミネラル感も流石としか言いようがない。
余韻も極めて長く30秒は軽く超えてくる。


この手のものは料理と合わせる必要はないです。
寧ろよほどの物じゃないと接点が見い出せない。
和らぎ水となにかほんのちょっとつまむもの、甘いものでもしょっぱいものでもそれは人それぞれですが、があればいい。
目の前に料理並べても全然手つかないもん。ただ跪いて飲むべし。

酸味のピュアネス。
それに引き立てられるように、甘みや他の味わいが柔らかく染みわたるようで、ぐぐっと隆起してくるパワー。
ただ熟成の分全体に少し和らいでいるところもあるだろうから(まして生)、もしかしたら5年くらいのものと飲み比べたらどうだったろう。あるいは火入れの物ね。
それかもっとミネラリーなイメージの上東条(少分谷)ならどうだったかな。それはそれで線の細さがあるのかな。
果実のニュアンスが十分に感じられ、エレガントにふんわりバニラリー、濡れた石。

しかしすんごい。
1本しか並べてなかったけど奥にまだあんのかな?あるだけ言い値で買おうってやつだよほんと。
やっぱいい酒は無敵。今日なんか全然体調も良くないし空腹感もないし全然テンション低かったんだけどそんなの全部ぶっ飛ばす。

これを売っていたのが、どっちかというとワイン屋というのが悲しいとこですね。
菊姫の熟成だっておいてあるとこは結構あるんだろうけど、例えば手近なとこで山吟10年が置いてあったのはヴィノスだとか君嶋屋になっちゃうわけだから。
その一方で自称日本酒ファンはいまだに光栄菊わーいとか天美わーいとか言ってるのが情けなくなるよね。
そろそろちょっと違うステージにいこうや、少なくともマニアなら。

いやしかし粉っぽい感じとか酒のコクとかテクスチャとか完璧だな。
飲み進めれば進めるほど色々出てきますよ。
たとえば目の前にアラブの王族が急に現れたとして、光栄菊だの天美、あるいは而今でも新政でもいいけどそんなもん出すか?
そんなヤツいたら秒で一升瓶でぶん殴って龍力差しだしますよ俺は。


2日目。
ややデリケートさもあり、どこのポイントを切り取るかというのはありますが、それにしても今日も変わらず素晴らしい。
しっかりと熟れた甘みがあり、舌に絡むテクスチャがあり、それでいて酸味なんだろうどクリアーでばっと上から光が降り注ぐような。
やっぱり正座して飲みたくなるような素晴らしさがあります。
下卑たようなところやネガティブな要素もなく、さらにエレガント、気品、適度な芯やドライさミネラル。
あーうっとり。
最高だ。

少しコーヒー牛乳感があるんだが、この点はやっぱり龍神丸を思い出しちゃうな。
最近どうなんだろ。















5 Comments

龍力大好き says...""
おお買いに行かれましたか
この十年熟成酒のラベルでどこの酒屋かわかるのは我ながら変態的かなとちょっと自嘲してしまいました。
これ飲んだら変にこの値段帯の他の日本酒が寧ろ飲めなくなるので功罪大きいかななあと個人的に思うくらいのお酒だと思います。
まああそこのお店はワインも充実していますが、実は日本酒もこだわっているので一概にワイン店とも言いがたい所なんですよねえ。白鷺の城の15年熟成酒を平気で置いている所なので。
上東條や上三草の十年物も置いてるのもやばいですけどね。
これ飲むとまだまだ熟成いけるだろという気持ちが湧いてきますよね。
秋津は最低限17年は持つことがわかっているので、あの24本縛りじゃなければ、龍力のクラファン100万出しそうになりましたよ。
秋津は寝かした方が甘さが出てくるなあと個人的には思いますね。でも最近は吉川米田も捨てがたいです。
2021.01.29 00:45 | URL | #- [edit]
龍力大好き says..."To 龍力大好きさん"
追加で宣伝ではありませんが最近出た龍力の玄妙のお燗は滅茶苦茶美味しいのでお薦めします。
東京だと新橋の古酒処か有楽町の兵庫わくわく館とかで多分売っていると思います
2021.01.29 00:58 | URL | #- [edit]
みりん says...""
これもまた素晴らしいお酒だったようで、読んでいるだけで色々と思い出されて嬉しくなります。

大吟醸の熟成酒に関しては、やっぱり菊姫さんが先行していて、各種の大吟醸や山廃吟醸、山吟原酒などを垂直で色々と見せてくれる会が過去にはあったのですが、下支えしていく正しいマニアやファンが育たなかったせいか、こういう素晴らしい会もその後行われなくなってしまいました。
ただ、菊姫さんのファンの地酒屋さんと懇意にさせてもらっているので、今でも色々と情報を頂いていますが、逆に龍力さんの秋津などを紹介したら、社長もやっぱり気に入ってくれて、すぐに扱いがあるようになりました。

私もそうなのですが、発売初期の頃の秋津は値段相応とはとても思えずに、その酒屋の社長もこの初期の落胆を引きずってしまっていて、その後飲んだことが無かったようです。ここ10年は本当に上質なワインと比肩できるような素晴らしいお酒に出会えるので、脱帽して跪いて飲みたい気持ちは私にもわかります(笑)
2021.01.29 14:19 | URL | #- [edit]
日誌係 says..."Re:龍力大好きさん"

これは最高でした。あらためて御礼申し上げます。
ちょっと時間があったのでこれと上東條を買ってきたのですが早くもまた行きたいという笑

秋津の本領発揮という感じで、自家熟成のストックをつくっていかないとダメですね。
あのクラファンのやつ、普通に売ってほしいっす……。
玄妙もチェックしてみます!
2021.01.29 19:06 | URL | #- [edit]
日誌係 says..."Re: みりんさん"

これは良かったです!

こういう商品の熟成をコンスタントに出している蔵が少ないですからねえ。
菊姫と、かろうじてそういう商品があるのが義侠とか黒龍でしょうか。
磯自慢なんかも5年10年上手に熟成させればこうなるのかもなあ……という気はします。

菊姫のそういう商品が好きなら、龍力のこの辺は気に入るでしょうね~(笑)
2021.01.29 19:32 | URL | #- [edit]

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