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菊姫 鶴乃里

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日本酒
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no.1633
rice & polishing ratio:吉川町産山田錦65
grade:純米(non alcohol-added)
ABV:16%
yeast type:不明
vintage:2019
shipping date:2020.10
processing:山廃仕込み、火入れ
other:-
advice:-



生酒も素晴らしいですが、火入れもやりましょう。
もともとはこっちが元祖。

昨年の物なので1年熟成です。
今年の物もそろそろ出ると思います。



冷酒で。
案外さっぱり?
熟成の環境にもよりそうですが。
あるはあるけど濃厚エキスボンバー!!というお酒でもありません。

そんなに凄く強いというわけではありませんが基本になるのは酸味でしょう。
鋭いというよりは適度な幅と深さで、豊かな流れを想起させます。

そこにソリッドなミネラル感を感じて、さらに濡れた石やヘルシーな稲わらのようなニュアンスで熟成感があるでしょうか。
ある程度の柔らかさや密度、舌への絡みも感じますが、さすがに生よりは弾力も感じないし、スッキリが好きな人はスッキリに感じ取れるポイントがちゃんとある。
旨味感はエキスっぽいというよりも、ドライな旨味感のほうが感じられるでしょうか。やや粉っぽいようなね。どっかのタイミングでもう少し濃厚さを感じられるポイントもありそうですが。
少し金気を感じるような収斂性でキレつつ、余韻はとっても長いです。味が強く残るというわけではないんですが香味が長く長く残ります。


常温に近くなってくると酸味が引っ込んで、甘やかさをより感じられるようになってきます。
ああ~凄くいいですね。
コク感や仄かな熟成感、お米の旨味やビターさなど、色んな要素が一体に。
重いとは感じなくて、むしろ他のお酒を知っていればある種のふわっとした軽さすら感じるのですが、それでもボディ感のあるお酒というくくりになるんですかねえ?
非常にエレガントといって良いでしょう。
これは少しシックで大人な印象がありますが、やはり微妙に菊姫キャラメル要素も感じなくはない。


しかしやはり最近の僕の好みに合う蔵。
もう少し大吟醸っぽいのとか微妙に色々つくり分けているんでしょうけど、この鶴乃里はしっくりくる方の商品です。
個人的なイメージでは非常に吉川的なお酒で、東条とは全く異なります。
少しテイストは違うんでしょうが、山陰系のものに近いような味わいにも感じられ、冷酒からお燗まで楽しめるでしょう。

これ2000円の税なんですよ。
それで菊姫をしっかり扱ってるような酒屋だと、こういう風に熟成の物を売ってます。
1店舗や2店舗じゃないですよ、けっこうな数の店でこれが今手に入ります。
素晴らしいとしか言いようが無い。最高の酒米で醸す一つの王道。
しばらく放置して経過も追ってみたいところです。











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