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日本酒感想日誌

青酎 伝承喜久一

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青ヶ島に行きたいなーと思いつつ幾星霜。
そもそも伊豆諸島や小笠原からしていったことないし、いい加減行けって話なんだけど。
今年も行けなさそうなので、飲んでみたかった青酎を飲みます。

酒好きなら1度は見かけたことがあるでしょうが、よく売っている一般的な青酎(池の沢)は年間2万本も生産されているもの。
それとは別に、青酎はもともと各家庭で造っていたそうで、その名残で今も10名くらい生産者がいます。
その生産者の名前が入った数の少ない青酎の中でも、“伝承”と銘打ったものが2種あり、それはすべての原料が青ヶ島産なんだそうで。
青酎のなかでも非常に激レア商品なんですが、今回初めて青酎を飲むのでせっかくですからその“伝承”をやります。
ちなみに新宿に青ヶ島屋という居酒屋があるそうなので、飲みたい方はそこで色々飲み比べるのがよろしいかもしれません。




ベースは芋の蒸留酒。
だが謎の軽さと酸味を感じ、その中の甘みが心地よい。
続いてにじんわりと渋み、そしてビター。
芋の風味は当然あるが、かなり謎の蒸留酒になっている。

なんだろうね。
少し薬臭いような、薬草系のリキュールみたいな?
そういう風味と麦系の香ばしさ、芋の甘やかな芳香と奇妙な一体感。
あとは山奥の古民家みたいなニュアンス。

少し海藻のようなヨード感?
ちょっと塩っぽさなんかも感じつつ、湿った森とか土、キノコのような菌類っぽいニュアンス。
有機溶剤に近いようなエステリーさがあって、そのあたりと酸味はラム酒にちかいようなところも。
ややソーピーさもあるかもしれない。
酸味でキューンと行きながら妙にこってりまったりした濃厚なところもある。


あえて言えば天狗櫻の焼芋(山桜)なんかが似ているかもね。
灰っぽい感じがあり、だからラフロイグとかそういう物と通じるところもあるのだろう。
ただそこにさらに独特のニュアンスが加わり一体感がある、ちゃんと甘みやコクもあって。
独特の青臭さやムレ感みたいなものがあるので、嫌いな人も多いでしょうが、いろんなお酒を飲んでいる方は楽しめると思います。
やや土着感はあるものの洋酒好きの人のほうが楽しめそうな気がします。


あ~。
青くて酸味があって渋い芋焼酎!
タニックという風にとらえ、かつ樽的なものもないという事を考えれば、やっぱラム酒というイメージはある。
ただそれだけでなく独特なマッタリ、こってり感とかは芋焼酎よりも芋。
少し塩味も感じるような海っぽい要素×エステリーさ。
素人づくりのNAでこれはすごいなあ~なんでこんな風味が出てくるんだ?
美味しいかと言われると??という人のほうが多いだろうが、この個性は素晴らしい!
素人が飲んでもしゃーないと思うけど、種類問わずお酒が好きな人なら、この個性は痺れる。
やっぱ青ヶ島いかなきゃ。



何日かたって。
微妙にバランスは変わるものの、大筋では変わってないですね。
やはり酸味が特徴的で、凄くウッディというか、樽につけたみたいなそういうニュアンスやタニックさみたいな。
独特の青さもあるんだけど、これは製造工程で使うオオタニワタリとかそういう要素なんだろうか?

あとはやっぱりまったりしたボディ感ですかね。
オイリーというのか、芋だからなのか製法的なものなのか30度くらいなのが良いのかわかりませんが。

良いポイントで飲むと重厚な世界観があります。
オイリーさとか酸味とかのはざまに、多彩なニュアンスがあり、凄く一体感があって完成されている。
非常に独特ですが、豊穣な世界。
こりゃいいなあ~説得力があるというか。
イタリアのおっさんが自家製でとんでもないワインとか蒸留酒造ってるみたいなそんな感じ。
日数が立っても全くヘタレないのも凄いですね。



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